キミダレ…Still

『ふぇ〜い』とか言って ページ16

「裕ちゃんて…」




裕『ん、？』




「ううん…」




裕ちゃんのが小さい頃から

私のこと好きだったんじゃないの？って言おうと思ったけど

今それ言ったらまた裕ちゃんの逆襲にあうから


黙っておく…



でも私…ずっと裕ちゃんに愛されてたんじゃないの……ｳﾌﾌｯ…




裕『なーに笑ってんだよ』




隣で目、細めて言ってくるから




「え、やっぱりAは
裕ちゃん大好き…って思ってたの」





そう言うと裕ちゃんたら

ホントわかりやすいの…



いつも以上に目尻下げて




裕『そんなんわかってるから〜』




なんて言うの


でも本当に裕ちゃんのこと
大好きなんだもん





裕『てか今何時？腹へんねー』




そうだよ

もうお日様こんなに高くて


今日は色々やらなきゃならないことあるんだから




「多分お昼近いと思う」




裕『じゃなんか食って

そんで買い出し行こう』




「なんか食ってって
何も買いおきないよ…」




裕『そっかぁ』




なんて言いながら何か考えてる風で




裕『じゃ拓斗ん家でも行って飯ご馳走になって、でそれから買い物しよう』




「それは良いけど
裕ちゃん今日お仕事は？」




裕『ん、言ってなかったっけ？

今日はおーふー』




そうなんだ

じゃあ今日はずっと一緒にいられるんだね…



ベッドからムクムクって抜け出した裕ちゃんが何も纏ってなくて




カーテンの隙間から漏れる
陽射しを受けて



ホントにキレイって見とれてると


視線を感じたのか
こっち振り向いて




裕『また盗み見してる

お前ってホント痴女かｯ…』




やっぱり言ってる




「見たくて見てんじゃないもんｯ…

裕ちゃんが見せてきてんじゃん」




私の言葉でこっち向かってスタスタスタってこっちきたかと思ったら

ベッドにトンて乗って




「何よー」




焦る私の上に膝立ちしたかと思ったら



『ふぇ〜い』とか言いながら
私の顔の上に裕ちゃんのムスコさん？乗せてくるの




「きゃｯ…止めてｯ…」




顔をブンブン振ってるのに




裕『へへーぃｯ…好きなんでしょ
ほら、間近で見て良いぞー』




裕ちゃんたら

人見知りだとか、テンション低いとかってテレビでは言われてるけど


私の前では全く子供で


世間のみなさんが本当の裕ちゃんの姿知ったらどんな反応するんだろうか…



て、いつまでやってるのよ




「んもー、いい加減にしてよｯ…」




大きな声出すと

『おお怖ｯ…』てやっと離れてくれたの

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