九十五振目 ページ10
「じゃーん、必殺技でーっす」
一斉に三体の敵が破壊され、目の前に怖気付いた様子の敵が現れる。
そこをすかさず、薙刀が狙い撃つ。
「薙ぐ」
「さぁ、俺を楽しませろ！」
豪快に振るわれたその刃を受け、深く体が抉られた。その傷口から黒い靄が噴き出し、その姿が掻き消え、敵の数が減る。その光景を見ていた明石が軽い笑みを浮かべながら独り言の様に呟く。
「ええなぁこの編成。自分、楽できてええですわ」
「頼もしいぜ、蛍！巴さん！岩融さん！国行と違って、頼りになるぜ！」
「あっ、愛染国俊、それは酷いんとちゃう？
自分も精一杯頑張っとるんやけどなぁ」
「国行は一体ずつしか倒せねぇじゃん」
「自分、太刀やからなぁ、大太刀や薙刀みたいに大きくないんですわ。それに、大半の刀がそうやと思うんやけど」
「がっはっはっは、仲が良いのはいい事なのだが、今は口喧嘩をしている場合ではないぞ！」
「敵、どんどん多くなってない？」
「…ふむ、元を絶たねばいけない、か」
「ええ〜、めんど。はよ見付けてくれんかな、燭台切はん」
「んー、見習いにじーぴーえすでも埋め込んどけばよかったな！」
「ちょっ、愛染国俊、何処でそんなこと覚えたんや！」
「てれびで観た」
敵への手は止めることなく、そんな会話を繰り広げていた皆。その五振りの背後には青々と茂る植物。
広大な土地に広がる多種多様な農作物、日々の当番が苦労しながらも、世話をしている畑があった。
｢それにしてもなんで自分ら、畑守っとるんやろ｣
｢ご飯が食べられなくなったら、困るでしょ｣
｢この体では食べねば力が出ないからな！｣
｢主の食生活を守るのも、俺達の役目だ｣
｢飯が無くなったら困るだろー？｣
｢えぇー、なにこれ、自分が可笑しいこと言っとるみたいやん……｣
ブツブツと文句を言いながらも、太刀を振るう手を止めることはしない明石。これが俗に言うツンデレ、というやつだろうか。
長い柄をしっかりと握り、目の前の敵を破壊していく岩融は、少し心配そうに眉を寄せる。
｢あの娘は無茶をする｣
｢…主の結界、かな｣
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黒桜 - そして私は三日月さん推しなので、この作品で死にそうです、、、、ありがとうございます！！！(死亡) (2020年1月19日 17時) (
レス) id: 946cd3609e (このIDを非表示/違反報告)
無気力組(プロフ) - 黒桜さん» 最近来てくださった方ですか！ありがとうございます！！私も最近ゆるゆると続きを書き始めたところですので、もうしばらくお待ち下さい！応援ありがとうございます！！ (2020年1月19日 10時) (レス) id: f11b465254 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜 - 最近読み始めてここまで来ました！応援してます頑張ってください！ (2020年1月19日 10時) (レス) id: 946cd3609e (このIDを非表示/違反報告)
無気力組(プロフ) - 伊達 光秀さん» わわっ、ありがとうございます！！全然更新出来てませんが、完結まで頑張ろうと思ってるので…気長に待っててください…！！見習いくんは、これからも元気にやってもらうつもりです……。コメントありがとうございました、嬉しいです！ (2018年10月14日 11時) (レス) id: f11b465254 (このIDを非表示/違反報告)
伊達 光秀 - 見習い君が助かってよかった！(泣)めっちゃ面白いです！これからも更新楽しみにしてます！ (2018年10月14日 8時) (レス) id: 9cccb0eb3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力組 | 作成日時：2018年4月30日 13時
