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【西宮side】
クロにうまくはぐらかされ、私は疑問が増えたまま三日間を過ごした
合宿はついに六日目を迎える
明日のお昼で終わってしまうのだ
楽しくて仕方ないこの合宿…
終わったら、すぐに春高予選が始まってしまう
春高なんて…引退なんて…卒業なんてあっという間
それまでに…私は区切りをつけられるのだろうか
赤葦「______先輩…夏希先輩…!」
西宮「!?あ、赤葦!?」
私はいつからボーッとしていたんだろう
目の前に赤葦がいるのに気づかなかった
いけないいけない、今スポドリ作ってる最中なのに…!
西宮「ごめん、どうかした?」
赤葦「さっき体育館で見た時…疲れてるように見えたので…熱中症の心配もありますし、少し水を飲んで休憩した方がいいと思います」
私…体育館でもボーッとしちゃってたってこと!?
西宮「大丈夫だよ!赤葦こそ平気?私よりも動いてるんだから熱中症なりやすいでしょ!水分ちゃんと取りなね〜!」
そう言いながら肩にポンっと手を置いた
熱中症の心配されるなんて…
私は妹みたいなものなの?
【赤葦side】
ボーッとしていた夏希先輩に声をかけた
熱中症の心配をしていたのはこっちなのに逆に心配される
どうして自分のことを考えないんだろう
俺はまだ水分取ってるけど、どう考えても夏希先輩は水分取ってないでしょ
なんで他の人心配ばっかするんですか
そう言いたいけど、先輩相手に強引に押し切ることなんてできない
“大丈夫か”と聞かれたら“大丈夫です”と答えるのが人間だ
心配したのに心配され返されるのは、俺の方が年下だからですか?
しかも肩に手を置いて…
俺は弟みたいなものなんですか?
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無知悲@プリ小は里菜 - 三作品見させてもらいました!とても面白いです!良ければ白布と研磨と五色版作ってください! (2022年10月20日 0時) (レス) @page15 id: 68c92f49a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湊 | 作成日時:2020年11月30日 6時