先輩はもう、俺の虜です。【赤葦京治】

story. １３ ページ18

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「はぁあ、」



深いため息とともに、ソファーに座る。

京治に撫でられた頭は、まだ熱を帯びている。



まさか今日、こんな方法で月島くんと出会うなんて…



頬に手をついて、またため息をつく。

京治が部屋に戻ってから淹れたカフェオレは、湯気を立てている。




わたしは中学時代、宮城の学校で育った。

それから高校生になると同時に父親の仕事の都合で東京へ行き、後輩の京治と出会った。




中学の頃出会った月島くんは気だるげで、ぼうっとしていた。

月島くんは何故かわたしを気に入り、とことことわたしの後ろをついてくることが多くなった。




「…久しぶりだったなぁ」



まだ梟谷学園高校に通っていた頃、合宿で会った時の月島くんとはまた違い、大人びていた。


なぜ今ごろ会いに来たのかは分からないが、わたしが京治のことを好きなことは変わらない。




残っていたカフェオレをぐいっと飲み干すと、食器を片付けにキッチンへ行った。

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