拝啓、ノンケの君へ！【男主】 (ページ25)

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Episode：23_治療ページ25

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「───はい！どう？喋れる？」

「……あ、あ…しゃ、べれる…」

「よしっ、じゃあもう立てれるかな。」

ほぼ２対３となってしまった試合は当然の如く負けてしまい、そのままVoidollの元行きになったサーティーンを横目に、俺はテスラの部屋まで一直線に連れてこられた。

飲まされた錠剤と言うのが、今回のスタンを治す薬らしい。最初は少し怪しみもしたが実際に痺れが無くなっている為に抵抗は少しもなくなった。

「僕ちゃんと鍵閉めてたのに。マスターキー盗んでまでの犯行だからねアレ。今多分こっぴどく叱られてるんだろうなぁ」

真っ先にVoidollに知らせた張本人のテスラは、にししと何処か楽しそうに笑っている。

「ちなみに聞くけど…これって他に色々とあったりする？」

「ん？気になる？そうだなぁ…さっきのみたいに状態異常を無限化するのは一通りあるでしょ？あとは拘束機能の付与…は頼まれて作ったんだっけ。ろくな事に使われなかったなぁ。あとは…」

「いや、ごめん。聞いた俺が馬鹿だった。やっぱりいい、うん、ありがとう。」

テスラの言葉を遮るようにして手を前に出す。これ以上聞くと頭が可笑しくなってしまいそうだ、止めておこう。

「ちなみに忠告しておくけど、今回みたいなことはざらじゃないよ。普段何処で仕掛けてくるか分かんないからね？だから僕みたいな味方になる人は絶対必要。あともう一人ぐらいいた方が安全だろうけど…。」

「…は、ま、待てよそれ…みんなそうだって？」

「うん、まぁね。だからココは狂ってるんだよ、ほんっと頭おかしいっ！」

両手を広げて床に置いていたクッションへ身体を倒したテスラは大きく息を吐いた。

「もしかして…テスラも来た時は、こんなに…？」

「あー、そうだね、君よりは幾らかマシだったけど。発明にも没頭させてくれないしで仕方なく折れちゃったんだよね。一回身体預けちゃえば終わりだよー？」

「はぁっ！？いやいや！んなの絶ッ対に嫌だッ！！」

断固拒否。そんなのを許すぐらいなら俺は首を吊って死んでやる。

「やっぱりね。じゃあ今日の夜は出来るだけ早めに寝るんだよ？まだ痺れが再発するかもしれないし。あと鍵はちゃんと閉めること！これ絶対！」

ひらひらと手を軽く振ったテスラは、クッションに身体を預けたままに目を瞑った。
心配の言葉を確りと脳内に入れては頷いて見せて、そのまま部屋を後にした。

「…はーい、ちゃんとできたよ。本当にこれでいいの？君も変なシュミしてるね。別にいいんだけど。」