第六章第十四話 ページ14
キルアのトイレは長かった。
二人が昼食を終えてそろそろ水族館から出ようとしている。
私はすぐにキルアに電話をした。
電話はすぐに繋がる。
「ゴンとパームさん、もうそろそろ水族館出るよ！キルアどこ？」
「まじか、すぐ行く。Aはゴン達見失うなよ。」
「ラ、ラジャ！」
プツンと電話が切れた。
まぁ、二人を見失ったらもともこもないと思い、二人を追った。
楽しそうに笑いあう二人。
確かパームさんって22歳だよね？年の差なんて関係ないって感じ。
やっぱり、私が考えすぎなのかな。
「よかった、まだ出てなかった。」
その時、キルアが走って私の隣に来た。
「トイレ混んでたの？」
「....ん。」
そう言って私に拳を突きだした。
「手、出して。」
恐る恐る手を出すと、キルアはその上に拳を置き、私の手の上に何かを置いた。
キルアの手から出てきたのはイルカのチャームストラップ。
「これって...」
「行きたかった初めての水族館が、こんな形で終わるの嫌だろ！...だから、お揃い。」
キルアの携帯には私と同じイルカのチャームストラップがついていた。
さっきまでのモヤモヤが一気に晴れた気分だ。
「あ、ありがとう！大切にする！」
貰ったチャームストラップをぎゅっと握りしめ、大事に鞄の中にしまった。
「キルアには貰ってばっかりだな...。」
このペンダントもそうだし。
「いいんだよ。ほら、あいつら出たから俺達も出るぞ。」
「うん！」
ゴン達は水族館から出ると森の中に入っていく。ここで一体何をするのだろうか。
日も段々沈んできてるし
と次の瞬間、敵のオーラが私達にまとわりつくようにわかった。
近くはないけど決して離れてもいない。
これは気を張っている私とキルアにしかわからない。
ゴンは「ついたよ！」と湖の中にある一本の木を指差した。
二人はそれを見るように地面に座る。
「キルア、私が蟻のところに...」
「いや、Aはここであいつら見といてくれ。俺が何とかする。」
キルアはそう言って蟻がいるであろう方角を向いた。
確かに私は蟻を一度も見たことがない。しかしキルアは見たことがある。キルアの方が適任と言えば適任だ。
「...気をつけてね。ヤバそうだったら連絡して。」
「わかった。」とだけ言うと走って行ってしまう。
辺りはもう真っ暗だった。
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焼き肉(プロフ) - Mizuさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけると創作意欲が湧いてきます！次の作品は未定ですが応援よろしくお願いします！ (2020年4月22日 19時) (
レス) id: a18e6f2f01 (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - 作品読ませていただきました！もうすっごくすっごく好きになりました！！言葉を失うくらい素敵です！！他になんて言っていいかわかりませんが、、これからも応援させていただきたいです！！ (2020年4月22日 14時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - あーさーさん» 最後までお読みいただきありがとうございました！！そう言っていただけて台詞だけにならないように工夫したかいがありました...！！ありがとうございます！ (2020年3月24日 1時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
あーさー(プロフ) - 完結おめでとうございます！長い連載お疲れ様でした。キルア推しの私にはたまらない作品でした！各編の描写もとても丁寧で読みやすかったですしオリジナルも面白くて楽しく読ませてもらいました！大人キルアはさぞかっこいいことでしょう笑本当にお疲れ様でした (2020年3月24日 0時) (レス) id: 269b1665ad (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - 有希さん» お褒めの言葉ありがとうございます！逆に私はそういう描写を書くのが苦手なので羨ましいです(;o;)最後までお読みいただきありがとうございました！！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2020年1月8日 23時
