第四章第五話 ページ5
あれから何日たっただろうか。
私はとある一室に閉じ込められている。
あの後のことはよく覚えている。
☆
「....何言って....」
「俺達と偽って一角族狩りを行った連中がいてな。何処から一角族の村の情報を知ったのかは知らないがな。」
アンドレアとヒソカの言葉を思い出す。
アンドレアは幻影旅団に情報を売ったと。
ヒソカは幻影旅団を誤解していると。
点と点が繋がった気がした。
「....まぁその連中殺して、頭部を奪って売り払ったのは俺達だけどな。」
じゃあ私の敵は....もう....
「それでも俺たちを嫌うか？」
クロロの目は、盗賊の団長とは思えないほど綺麗だった。オーバーオールだから顔がしっかり見える。
「....嫌いですよ。」
だってクラピカの仲間を殺したのは貴方達でしょ？
そんなことを言ったらクラピカが狙われるから言えないけど。
「ヒソカ、....こいつを例の部屋に。」
「わかった♧」
☆
それから無言でヒソカに横抱きされて
無言で部屋のベッドに寝かされたんだよなー。
そして今、薬を服用して五時間くらいだろう。
入るねーとドアが開く音がした。
「確か、シャルナークさんでしたよね。」
「そうそう！覚えてくれたんだね〜！」
ここにいたら嫌でも覚える。だって毎日のように旅団のメンバー一人一人が来るからだ。
「今日は団長来ないってさー。いろいろあって....。」
悲しそうな目。何かあったのだろう。
シャルナークさんは私の頬を触り、見つめる。
「な、なんですか？」
「君を、団員にしたい。」
まただ。
「俺だけじゃない。フェイタンもフィンクスも....他の奴等も入ってほしいって思ってると思うよ？....団長も実は思ってたりする。」
ベッドがギシっと揺れ、力なく倒れた私。
その上にシャルナークさんがのった。
あ、これ、キルアにもされた。
あのときは、布団の中でキルアの呼吸も聞こえて....わけわかんなくなって....
けど、今思うと＿＿＿＿＿
あぁ、まただ。
こんな気持ちになってはいけないのに。
友達なのに。相手はまだ子供なのに。
けど....
会いたい。
会いたいよ。
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月16日 17時
