第五章第七話 ページ37
知ってる。私は、この子を。
ネテロさんが話してた。この子、いや、この人のことを。
「...へぇ、もしかしてあんたがあのネテロが育てた一角族の子かい？」
「はい。ビスケさんの話しはネテロさんから聞いてます。ダブルなんですよね？」
そう、ビスケット=クルーガー、たしか年齢は結構いってたと思う。ストーンハンターで、そしてダブルの称号を持っている。
「呼び捨てでいいわよ。あと敬語もなし！で、あんた、見た感じけっこー念磨いてるわね？」
「そ、そんなことないです、まだまだ...」
「敬語〜！」と言いながら私のほっぺをひっぱるビスケ。いや、無理だよこんなすごい人にタメ口なんて！！と思いながらも「わかった！わかったよビスケ！」と言うとほっぺを離してくれた。
そうこう言ってる間にも山に入ろうとしている。
「ここから山賊が出るらしいで....出るんだって〜！！」
危ない危ない。出るらしいですよ！と言おうとしたよ。
「山賊なんて屁でもないわ！それより、あの二人....基礎体力はなかなかのものだね。ガキの割にはだけど。」
「うん。すごいよね〜」
そのとき、目の前に山賊が現れた。そして飛びかかってくる。
がしかし、
「助けて下さい！お願いします！」
★
「風土病....あ、そういう設定か。」
ビスケの隣に座り、ボソッと言う。
そしてその山賊たちはお金を恵んでほしいとのことだ。どうしても80000ジェニーいるらしい。ほぼあり金全部だ。
「あのっ、私80000ジェニーならなんとか出せますけど。」
「あー、いいから。ちょっと黙っててくれる？」
ヤバイよ。ビスケ、めっちゃ怒ってるよ！！
キルアに今度から女の子には優しくってことを教えないと。
風土病(そういう設定)を見かねたゴンは80000ジェニーを渡すことを決意するが、子供服も渡してしまい、しかも見返りなし。
身ぐるみをはがされただけで終わってしまった。
山を抜けると岩石地帯があったのだが、ゴンとキルアはもう怪物を倒していっていた。
「私も行かないと！」
と下りようとした時、ビスケに腕を掴まれた。
「あたしらは見とくよ。」
「けど！」
「あんたが出たら、あの子らの成長がわかんないでしょ？....動きに無駄が多いけど、なかなかだね。」
「ビスケ、貴女は何で私たちに着いてくるの？」
ビスケは少し考える。
「磨けば光るものって素敵だと思わない？」
考えたあと、そう言って二人の後を追った。
「磨く？光る？？」
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月16日 17時
