狩られる者。③ (ページ4)

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第四章第四話ページ4

[キルア目線]

九月二日、俺達は目を疑うものを見つけた。

「これ、Aの！」

パーティー会場から俺たちが泊まっているホテルまでの近道の裏道を発見し、ゴンとレオリオと歩いてみるとAが使っていたであろうパーティーバッグと黒のヒールと銃を見つけた。

パーティーバッグの中にはAの携帯が入っていて、俺の通知でいっぱいだった。それに通帳も。

「A、こんなに稼いでくれてたのか。」
とレオリオは眉間にシワを寄せる。

「待て、そんなことより....これ....」

地面には血痕があった。
それも大量の。

「A....の？これ、全部？」

ゴンは今にもぶちギレそうだった。
俺も今すぐアイツのところに行ってやりたかった。けど、どこにいるかもわかんねーのに、探せるわけなかった。

「ゴン！ニオイはどうだ？」

「駄目、時間たってるからもうわかんない。」

俺達は....なんも出来ねーのか....？

するとレオリオが口を開けた。

「幻影旅団....？」

思わずレオリオを見る。

「いや、オークションがあるだろ！？それに便乗してくるかもって言ってたじゃねーか！クラピカがよぉ！！もしかして、旅団に....。」

俺達はAのバッグと靴と銃を持つと、旅団の居場所を探すべく、ホテルに帰ってパソコンを開けた。

けどなかなか出てこない。

もう日も暮れてきた。

「....今日も腕相撲するの？」

「ああ、けど腕相撲は餌巻きなんだ。もっとすごいもんが釣れる。」

「....わかった。」

「ゴン！！」

「Aのことも大事。けど、もしかすると旅団に捕まっていて、まだ生きてるかもしれない！！....それにかけるよ。」

「....ああ。」

俺はしぶしぶ今日も腕相撲に付き合ったのだが、ここで、思いもよらない情報が飛び込んできた。

腕相撲で釣れたモグラか魚か知らねーけど、それで配られた資料....たぶん、いや、幻影旅団だった。

「よし、今から探すぞ！！」

その日は見つからなかった。

しかし、次の日、ゼパイルと一緒にヤキヅケのことなどを聞いているときにレオリオからゴンに連絡があった。

「旅団が！？」

競売はゼパイルに任せ、俺達はすぐにレオリオが送ってくれた目的地に向かった。

早く！早く！！

早く迎えにいってやんねーと！！

「頼む....生きててくれ。」

初めて、俺が好きだと思った奴なんだ。