第四章第十六話 ページ16
「ゴン、すごいこと言い出したね〜」
只今、私とレオリオとキルアはさっきのテーブルから席を外し、三人で会議中である。本日二度目の会議だ。
「Aはどう思う？」
いきなりのフリに戸惑うが、答えは既に決まっていた。
「決まってるじゃん。私も刃を刺して貰う。」
「ばっ！どんなルールかもわかんねーのに！！」
「けど、やるからには....クラピカくらいの覚悟がないと駄目だと思う。」
レオリオとキルアは少し黙ると、さっきのテーブルへと向かった。
私もそのあとを追う。
何を言い出すんだと思ったが、心配はいらなかったみたいだ。
「その刃ってさ、四本って出せる？」
「任務完了の後はそのルール解除出来るんだろうな？」
クラピカの座っているソファーの後ろから顔を覗かせて言う。
ゴンは私たちの意見に驚いていた。
「こっちも話し合ったんだが、やっぱり参加するからには」
「一蓮托生っしょ。」
二人ともっ....！！
「さぁ、クラピカ、答えは？」
クラピカは「両方とも可能だ。」と目を瞑り、答えた。
「だが四人とも一つ勘違いをしている。私はお前達に剣を刺す気など始めから全くない。」
そう言って具現化していた鎖を消す。
「仮にお前達から秘密が漏れたとしても、私はもう何一つ後悔しない。」
「私は良い仲間を持った。」
クラピカの少し大人びた笑顔に惹き付けられる。
「ずるいよクラピカ。そんなこと言われたら俺、命かけるよりよっぽどプレッシャーになっちゃうよ。」
ふっと吹き出すクラピカ。
大人びた笑顔とは一変し、年相応の笑顔で「それが狙いだからな」と笑った。
なーんだそうかとゴンも笑うが笑い事ではなさそうだ。
「キルア、そろそろ行こっか。」
「あぁ、時間もったいないしな。」
「キルア、A、気を付けてね！」
ゴンの声援に、「任せて」と私達は言うと、ホテルから出た。
「まずは雨具買わねぇとなー。近くでレインコート買うか。」
「だね！」
私達は近くの店で地味なレインコートを買うとすぐに着る。
「良い仲間....か....。」
「なんだよ急に。」
「いや、なんか嬉しいなーって。私はプレッシャーよりもやる気が出てきたんだけど....キルアもそうなんじゃない？」
「んなわけねーだろ！！」
そう良いながらも若干照れているところ、みえみえだぞ。
「さっさと行くぞ！」
「はいはい。」
私達は絶をして、昨日のアジトへと向かった。
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月16日 17時
