第四章第十一話 ページ11
[キルア目線]
ちらちらと無意識に視線がAへといく。
「あら〜？キルアくん。もしかしてAのこと....？？」
「ばっ....！！ちげーよ！！」
レオリオはそうかいそうかいと言いながらもゼパイルとニヤニヤして俺を見てくる。
「だからさっき俺の顔面叩いたのか....。」
「だーかーらー！ちげーって！！」
「しーっ！大きい声出すとA起きちゃうよ！」
ゴンの言葉に一同静かになる。
「まぁ、なんだ、今日はもう寝るか。俺達は明日競売だし。お前らはクラピカに会うんだろ？」
ゴンと俺はコクりと頷く。
レオリオはベッドに寝転がると「んじゃ、風呂入って寝ろ！」と笑っていった。
「....ああ。」
俺達は風呂の用意をするとバスルームに向かった。
バスルームから上がるとレオリオとゼパイルはもう寝ており、もちろんAも眠っている。
「A、明日には起きるといいね。」
「...うん。」
俺たちも三大欲求である睡魔には勝てない。ベッドに寝転がるとすぐに眠ってしまった。
★
ちゅんちゅんと雀の声と顔に当たる太陽の光によって目が覚めた。
ここは....ホテルだ。
なぜホテルに？昨日は確か....ゴンとキルアと旅団のアジトから脱出して....そうだ、倒れたんだ。
起き上がり、隣を見るとゴンとキルアがすごい寝相で眠っている。
その隣にはレオリオ。久し振りだな〜。
で、その隣の人は誰？私よりも年上に見えるけど....悪い人そうではない。
まぁ、いいか。と続いて時計に目をやると、時計の針は朝の六時を指している。
通りで皆ぐっすり眠っているわけだ。
「....ただいま。」
ぼそりとかけた言葉。
眠っているから皆反応してくれないけど、やっと帰ってきたんだと実感が湧き、思わず言ってしまったのだ。
「いつまでもドレスじゃ動きにくいし....まず風呂に入ろう。」
床に足を着くため、下を見るとお酒やらつまみやら....なんと言うか....汚い。
あとで片付けよう。と誓い普段着を手に取るとバスルームに向かう。
久し振りの清々しい朝。
シャワーを浴び、汚れを落とし、数十分でバスルームから出る。
すると一人、起きていた。
銀髪が太陽の光に当たってキラキラと光る。
彼はこちらに気づくとすぐに私に駆け寄った。
そして
「....おかえり。」
そう言って彼、キルアは私の肩に顔を埋めた。
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月16日 17時
