第三章第十八話 ページ28
「ゴン！キルア！」
「あ、A！」
ブンブンと手をふるゴンに猛ダッシュで駆け寄って肩を揺する。
「試合するってどういうこと！？」
事情を聞くとゴンもキルア同様に脅迫されたらしい。
キルアはそれに「心配いらない。大丈夫。」の一点張りだった。
初めは「試合に出ないで」と言ったのだがキルアがそこまで言うならと折れた。
そして、五月二十九日。
観客席からステージを見ていたがサダソはステージの上には現れなかった。
★
「さぁ！今日は大注目ですよ！！いやー！あの珍しい一角族のA選手！二百階クラスでの試合は今日が初めてです！！」
「対するアンドレア選手！四戦して二勝二敗！けど決して弱くはありません！A選手！大丈夫か！？」
アンドレアさんは余裕そうに私を見て笑っていた。
何を考えているんだ？
試合が始まるとすぐにアンドレアは口を開けた。
「ハンターでも見付けられなかった一角族の居場所がなぜ幻影旅団に場所を知られたかわかるか？」
「何を....」
「僕が情報を幻影旅団に売ったからだ。」
ドクンと心臓が波打った。
アンドレアは続けて言う。
「俺は昔、プロハンターよりも腕のいい情報屋だった。だから一角族の村を探すことが出来た。結構手間取ったがな。すげー高値で買ってくれたよ。」
こいつが....。
「絶望してるだろ！？お前は今、集中力が切れて、何も考えられなくなっている。だから攻撃してこないしそうやって立ちすくんでるだけ！何が一角族だ！！お前の薄汚れた一角族の首を今から俺が飛ばして売ってやる！俺がお前に戦いを挑んだのはこれが目的だしなぁ！」
アンドレアは念で空気を刃物に変えて私に走ってくる。
私は....私は....
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月1日 14時
