第三章第十四話 ページ24
私はエレベーターで二百階まで行き、廊下を歩いていると、「あ！A！」とゴンの元気な声がした。
「どうしたの？何かあった？」
ゴンは私の変化に気づくと眉をひそめて私の顔を見る。
「ううん、疲れただけ。」
そう言うとゴンは「じゃあちょっと来て！」とゴンの部屋に入れられる。
するとゴンはベッドに座り、ポンポンと膝を叩く。
ん？と私はゴンの近くに行くが何のことだかさっぱりわからない。
「こうだよ！」
ゴンは私の腕をひっぱる。
これはもしや....
膝枕！？！？
「俺、疲れてるときミトさんが膝枕してくれたんだ。」
「だからAも！」とニコッと笑うゴン。
まって！これはもう犯罪臭！！もうここでキルアとか来てみなさいよ！
私はフラグ回収の天才なのだろうか、「ゴン。A来てねぇ？」と入ってきたのだ。
ギャァァァア！！！
キルアは私を見るなり目を点にする。
「あ！キルア！ここにいるよー！」
いや見りゃわかるわ！！！
「ゴン？ありがとう！もういいよー？」
「え！まだ一分も立ってないよ！ダメー！」
うっ！可愛いんだけど！キルアのあの目を見て！！もうすごく軽蔑してる！
十二歳になにやらせてんだあのババアみたいな顔してる！！あーー！もう....
「いいや。もう。」
あきらめた。
目を閉じる。
「....何考えてんかしんねーけど、もう平気なのかよ。」
ん？
私は目を開けると私の隣にキルアが座っていた。
「あ、忘れてた。」
心配してそんしたとキルアはそっぽを向いた。
カストロさんはお父さんに似ていた。けど、お父さんじゃない。
☆
「A。大丈夫か？」
ネテロさんはコンコンと部屋の扉を叩き、部屋に入ってくる。
「体はもう、大丈夫です。」
ここ、ハンター協会に来てもう一週間がたった。
痩せこけていた体も元通りになり、元気なのだが。気持ちは元気にならない。
いつもならここらへんでネテロさんは何処かへ行ってしまうのだが....
「A、ちょっと来い。」
私は髪の毛ボサボサのまま、連れていかれたのは柔道場だった。
「おぬしは今日からわしの弟子じゃ。さっさとこれに着替えて....墓参りとかはおぬしの気持ちが整ってから行くとよい。」
渡されたのは柔道着。真っ白な帯もついている。
これから何かしようと考えていたわけでもなかったため「...はい。」と返事をする。
「はいじゃない。押忍じゃ。わしが合格というまで、はいは押忍じゃぞ？いいな？」
「..押忍！」
☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月1日 14時
