狩られる者。② (ページ22)

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第三章第十二話ページ22

あれから一か月が立ったころ、キルアが私のもとへ走って来た。
手には三枚のチケット。

「ヒソカ戦のチケット取れたんだ！見に行こうぜ！」

「え！いくいく！....あ、けどいろいろ買わないといけないものが...」

一ヶ月もあれば消耗品はすぐ無くなる。

「まだ、開始まで二時間あるから行ってこいよ。俺はゴンのところ行ってるぜ。随時何処にいるか連絡するから。」

じゃ、と行って出ていったキルア。
急がないとと、思い出かける支度をして部屋を出た。

★

えっと、もう買うものないな。

袋の中を見てちゃんと確認する。
あと一時間くらいでヒソカ戦....てか相手は誰だろう？

するとポケットに入れていた携帯が音を出し、連絡を知られる。
見てみるとキルアからだった。

「カストロさんの控え室？」

え、控え室って入っていい？
なんて、考えていると端の方で女の人が男性に絡まれていた。綺麗な人....。

私は妙に正義感が高くなった。

「あ！ごめん！お待たせ！！」

私は男性と女性の間に割り込み、女性の手を取りその場から離れた。
男性が見えなくなるともういいかな？と思い手を離し、「大丈夫ですか？」と女性を見る。

近くで見るともっと、美人さんだ。

女性は私を見ると目を真ん丸にする。
一角族だから驚いているのかな？と考えながらも

「では、私はこれで。」

と言って私はその人と別れた。

「一角族....。」

★

買い物袋を自分の部屋に置き、カストロさんの控え室に向かう。
やっぱり警備員がいた。
絶対駄目じゃん。入ったら。

けどキルアは控え室いるって言ってたし....と何とか見つからないように中に入った。

「キルアー？」

いけないことをしているとわかっていたから大声では呼べない。

キョロキョロと周りを確認しながらキルアを探す。
もしかしてもう観客席に行ってしまったのではないかと不安になった。

その時、「あ、こっちこっち！」と声が聞た。

キルアの声だ。

安心した私は声のする方に足を運んだ。