狩られる者。② (ページ31)

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第三章第二十一話ページ31

「で、なんでそんなに離れるの～！」

帰り道、今日こそ三人で並んで帰ると思ってたのにやはりキルアはゴンの肩を持ち、五メートルくらい離れて歩く。

「俺らは信者じゃねーからな。」

「キルア、もういいじゃん」とさすがに可哀想になってきたゴン。

「キルアはただ、ヤキモチやいてるだけなんだよね？」

ん？

は！？とキルアはゴンの肩から手を放した。

「だって最近、Aが他の人に囲まれてるの見て拗ねてたじゃん。」

だんだん赤くなっていくキルア。

「ほ～？キルアくん？そうだったの～？」

リンゴみたいに赤くなったキルアのふっくらとした頬をツンツンとつついた。

「俺もなんか、遠くなったような気がして...寂しかったな。」

えへへ....と笑うゴン。
私は二人をぎゅーっと力強く抱き締めた。町中だけど。

「ごめんね二人とも..。」

「....A、後ろ。」

キルアは嫌そーな顔をして私の後ろを指差した。
そこにはアンドレアが立っていた。

「Aちゃん。」

「僕....」と何か言いたげな様子。

「なんですか？もう顔を見たくないと言いましたよね？」

するとアンドレアは私に近づき、バッと顔を上げる。

「僕を罵ってくださいA様！」

へ？

「あの出来事が忘れられないんです！お願いします！靴でも何でも舐めますから！！」

そう言って跪き、私の脚を触る。

「キモい！！変態！！！」

そのあと、アンドレアの顔面に靴あとが残った。

★

四週間後、修行の成果を見せることとなった私達。

まずはゴン、前とは比べ物にならないくらい凄い勢いで水かさが増した。

次はキルア。ペロリと舐めてみると蜂蜜みたいに甘い。いつまでも舐めていられる。

私はもともとあれが最大だったから、やらなくていいらしい。

「たいしたものだ。三人とも、今日で卒業です。」

「そしてゴン君とAさん！裏ハンター試験合格おめでとう！」

なんと、これもハンター試験の一部だったらしい。
ハンターになるとまず念を覚えるのだとか。
レオリオは医大試験後に開始でクラピカはもう習得しているらしい。

「Aさんとヒソカとイルミはもう条件を満たしています。」

けど、ここで一緒に学びましたからねと肩をポンと叩かれた。

「ゴンくん。明日の試合くれぐれも無理しないように。」

「はーい！」

私達はウイングさんたちに別れをつげ、闘技場に戻りゴンと猛特訓。そして決戦当日になった。