第二章第九話 ページ1
目を開けると頭がグワングワンとうねり出す。
そうだ、私....イルミに睡眠薬か何か飲まされて....それで....
ちらっと隣を見ると紙があり、「部屋から出るな。」と書いてあった。たぶんイルミだろう。
今は何時だ？
近くの時計を見てみると、十時だった。窓の外を見る限り朝だ。
何時間眠っていたのだろうか。
ぼーっとする頭で考えるがそんなことどうでもいいという結論にたった。
そんなことよりも私の腕と足に巻き付いている縄を外すことが重要だ。
変化系は苦手なんだけどな〜
と、私は人差し指からオーラを出し、ナイフ状に変化させて腕の縄を切る。
そして足も。
イルミ、あんたには誤算があった。
それは一角族の丈夫さだ。
普通の人間よりも丈夫だと聞いていたみたいだけどそれは十歳の時。二十歳になると血が出てもほんの数分で傷口が塞がるほどだ。
だから薬だって一日あれば治る。
それに最近鍛えてたからね！！
ゆっくりと起き上がり、まだふらふらする足に力を入れてイルミの部屋から出た。
まずキルアのお父さんの部屋を探すんだ。
キョロキョロと周りを見渡しながら部屋を探していると角で誰かとポヨンとぶつかった。
思わず尻餅をつく。
「ごめんなさ....」
目の前には....
「うわっ！イルミさん太ったんですか！？あと散髪も！！」
イルミが太って登場したのだ。
「俺は兄貴じゃないし太ってもいない！」
「いや、太ってはいるよ。」
コフーと息をして怒る。キルアよりも年上でイルミよりも年下....私と同じくらいか
「お前、母さんが言ってた一角族のやつか....ふーん」
そう言って立ち上がると私を四方八方から見る。そして私を立ち上がらせ、「来い」と言って連れてこられたのは彼の部屋だった。
色んなフィギュアや漫画、DVDがある。
アニメ好きなのかな？
「俺はミルキ。お前は？」
「A、よろしくねミルキ君。で、なんで私はここに連れてこられたの？」
「それはな....」と言ってクローゼットから取り出したのはアニメのコスプレ衣装だった。
「お前にこれらを着て貰う。」
「はい？」
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月1日 14時
