第二章第六話 ページ39
ここで特訓して十四日目でレオリオが一の扉を開けた。
そしてもう十九日目....二月十四日だ。
「ていうかよー、A、お前試しの門一回も触ってねーじゃん。一回試してみたらどーよ。」
「ほんとだ...試してみよっかな！」
夕方、私達は試しの門に行く。
そして、私が門の前に立つと「がんばれー！」とゴンの声援が聞こえた。
私は百五十キロの重りを脱ぎ、扉に手をかける。
「よいしょ！！」
と押してみたところ....
「え....」
「二....？八トン....？」
「はじめから一の扉は開けれたんじゃねーの？」
すぐに扉を閉めた。え、なにこれ....
「....可愛くない。アフリカゾウ普通に持ち上げれるじゃん....。」
いや、けど四年前からずっとネテロさんのところで修行していて、死ぬ思いしてたからこれくらいは当たり前なのか？いや、女子としては当たり前じゃないけど....え？
バッと後ろを振り向くと、ゴンとクラピカとレオリオがははっと乾いた笑いをしていた。
で、その後ろで真顔のギタラクルがいたことは無視しよう。うん。あれはきっと私の幻覚。
けど....
「三人とも....ゆっくーりこっちに来て。」
「動いたら殺すよ。」
三人は驚きのあまり後ろを振り返ろうとするが、動いたら殺されるという威圧感に振り返れない。
「イルミ坊ちゃん！おかえりなさいませ。」
ゼプロさんが扉から出てくると、ギタラクル....いや、イルミは「ただいま。」と三人の後ろから離れ、扉の前に立った。
「もう一回開けてよ。俺仕事で疲れちゃってさ。開けるの面倒くさい。」
何が面倒くさいだ！毎日開けてんだからおちゃのこさいさいだろ！
けど私がここでなにか変なことを言ってしまったらまずいと思い、仕方なく一の扉まで開ける。
「んじゃ、コイツ貰ってくね。」
は？
イルミは私を、担ぐと扉が閉まる前にすぐに入り走り出した。
遠くからは三人の呼ぶ声がする。
だから私は「キルア連れてくるから！！皆はその門突破して来てーー！！」と三人に聞こえるように叫んだ。
「うるさいんだけど。」
「じゃあ離してください！」
「それは無理。キミ、逃げるでしょ？」
わかってるじゃないか
けどこのまま本邸に行ってくれるなら問題はない。
キルアを連れ戻せる！
「ついたよ。」
パッとおろされる。見上げると大きな家。
さすがゾルディック家だ。
「イルミ、この子が電話で言ってた一角族の子よね？」
キュインとゴーグルが光る。
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年8月17日 17時
