狩られる者。 (ページ37)

今日:6 hit、昨日:18 hit、合計:133,905 hit

第二章第四話ページ37

何を言ってるのゴン！！？

掃除夫さんはちょっと待ってと何処かに電話をかけた。なにか怒られている。

「屋敷に電話してくれたの？」

「いや、執事室です。屋敷への連絡は執事を通すんですよ。家族まではめったに繋がらない。」

ゴンは「今度は俺が出る」と掃除夫さんにもう一度電話をかけてもらうように頼んだ。

「いやな思いさせちゃいますよ。」

掃除夫さんは電話をかけ、ゴンに渡す。

「あ、もしもしぼく、キルア君の友達でゴンといいます。あの、キルア君いますか？」

しかし、何か言われるとプツンと切れられる。
ゴンは番号を覚えていたのかもう一度かけ直し

「なんでお前にそんなことわかるんだ！いいからキルアを出せ！！」

いきなりの大声に驚く私達。

さっきよりも長い会話だ。しかし向こうからまた切られた。
ゴンはなにかを決心すると外に出て釣竿で塀を登ろうとする。

「おいやめろってゴン！」

「いいよ、三人は待ってて。俺、一人で行くから。」

「そんなわけいくか！」

「そうだよ！ゴン！！四人で来たんだよ！降りてきて！」

「まず冷静になれ三人共。」

塀の前でわーわー騒ぐ私達。

すると掃除夫さんはゴンに鍵を渡した。しかし掃除夫さんも侵入者の門からついて行くと言ったのだ。

「それはダメだよ。そこまで迷惑はかけれない。」

「いいえ行きます。いずれにしろキルア坊ちゃんの友達を見殺しにしたらもう坊ちゃんに会わせる顔がありません。あなた達が死ねば私も死にます。」

ゴンはいい子だ。「わかったよ。ごめんなさい」と言って塀を登るのをやめた。

「ゴン君、もう一度私が試しの門を開けます。今度はミケを正面から見てください。」

私達は門の中入ると掃除夫さんはミケを呼んだ。
フーッフーッと獣が息をする音が聞こえる。

そして出てきたのはミケと可愛らしい名前とは裏腹に、とても恐ろしい狩猟犬だった。
いくら動物好きのゴンでも、怖いと言ってしまうほど。

もちろん私も怖いと思った。

今、家主が殺せと言ったら確実に殺すだろう。

「よし、じゃ、こちらへどうぞ。」

掃除夫さんは、私達を奥へと案内した。