狩られる者。 (ページ5)

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第一章第三話ページ5

「何で？」

「何でっておま...こりゃ持久力のテストなんだぞ！」

男性は眉間に怒りマークを浮かべているが、その隣にいた黒髪の男の子が間に入った。

「違うよ。試験官は着いて来いって言っただけだもんね。」

「ゴン！！てめ、どっちの味方だ！？」

仲立ちしてくれたのはゴンという少年らしい。

「怒鳴るな。体力を消耗するぞ。何よりまずうるさい。」

冷静に中性的な金髪の男性はそう言った。

私も何か話した方がいいかな？と「持ち込み自由ですしね。」と付け足しておいた。

すると、バッと怒鳴っていた男性が私をまじまじと見た。そして、目を輝かせたと思えばすぐに私の隣に来る。

「やぁ、お嬢さん。こんなところで君みたいな人に会えるなんて今日はついてる。どう？これが終わったらお食事でも..。」

「..遠慮しときます。」

大袈裟じゃないのかと思うほどショックを受けている男性。

キルアはそれを横目にゴン？という男の子に話し掛けた。

「ねぇ君、年いくつ？」

「もうすぐ十二歳！」

「..ふーん。」とキルアは何か考え、「やっぱ俺も走ろっと」と、スケボーをスマートに降り、右手でキャッチした。

「かっこいー！」と目を輝かせる。

「俺キルア。」

「俺はゴン！」

多分二人は同じくらいの年齢なんだろう。少し微笑ましい。

「オッサンの名前は？」

「オッサ..これでもお前らと同じ十代なんだぞ！俺はよ！」

「「ウソォ！？」」と二人ともビックリしている。
私も驚いているのだが、「こらこら、二人とも..」と落ち着かせる。

「俺はレオリオだ！さぁ、お嬢さんの名前は？」

「私はA。ちなみに、お嬢さんって言われるほどの年じゃないかな～」

「え、Aって何歳？」

「今年で二十一だよ。もうお酒飲めちゃうんだから！」

私の年に対しても二人は「「ウソォ！？」」と驚く。

「て、てっきり年下だと..！」とレオリオまで。

まぁ、若く見えることは良いことなんだろうけど..

二十代になったら大人っぽくなってほしいものだ。

私は少し肩を落とした。