狩られる者。 (ページ27)

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第一章第二十五話ページ27

キルアは下を向きながら、けど真剣な表情でギタラクルに話す。

「確かにハンターになりたいと思ってる訳じゃない。だけど俺だって欲しいものくらいある。」

「ないね。」

否定的だ。弟の言うことを信じてあげないのか？

「ある！今望んでることだってある！」

ギタラクルはふーんと言うと「言ってごらん」とまるでキルアに望みなんかないんだろと言いたげな感じで言った。

「ゴンと....Aと友達になりたい。」

えっ

「もう人殺しなんてうんざりだ、普通に二人と友達になって、普通に遊びたい。」

「無理だね。お前に友達なんか出来っこない。彼らのそばにいればいつかお前は彼らを殺したくなるよ。殺せるか殺せないか試したくなる。なぜならお前は根っからの人殺しだから。」

さすがにもう我慢できない。私は無理矢理体を立ち上がらせようとする。

レオリオも私と同じ様子。

「キルア！お前の兄貴か何か知らねーが言わせてもらうぜ！そいつはバカ野郎でクソ野郎だ！聞く耳持つな！」

「いつもの調子でさっさとぶっとばして合格しちまえ！」

「ゴンとAと友達になりたいだと？寝ぼけんな！！とっくにお前らダチ同士だろーがよ！」

「な？A！」とレオリオは私にふる。
ありがとう、レオリオ。
壁に手を着きながらも立ち上がり、

「そうだよキルア、友達じゃん。それにクラピカとレオリオだって友達。私達五人友達なんだよ！へへ、キルアったら言わせないでよ！」

キルアにはいつものトーンで、いつものように言った。今のキルアの顔色が最悪だったからだ。

「で、ギタラクルさん、あんたは一体何言ってるんですか？キルアが闇人形？私はこの数日間、キルアと一緒にいたけど闇人形なんかじゃありません。ツンツンしてるけど優しい..キルアは人間なんですよ。」

けど、ギタラクルにはどうも無理だった。
三次試験のときお世話になったとか、今はどうだっていい。

「私の友達を傷つけないでください。」

レオリオは「もっと言ったれ！」と加勢する。

「そうか、そちらさんはもう友達のつもりか..」

「よし、まずゴンを殺そう。」

寝ているゴンを狙うのが適作だと考えたギタラクル。

ギタラクルは、立会人の人に針を刺してゴンの居場所を聞いた。たぶん操作系の能力者。

これは厄介極まりない。