林間合宿1日目 ページ9
大変です。
大変なんです。
誰か…代わって…
★
「ポッキーちょーだい！」や「しりとりしよー！」など、会話が飛び交うなか私はただ無言で窓の外を見つめる。
窓から見える景色はスピードによって変わっていく
そう、ここはバスの中。
先生と運転手さんあわせて計23人がこのバスの中に乗っている。
「…おい、A。お前酔ってるだろ」
『酔ってない。』
「だから前のほういけっつったろ！！」
『酔ってないし。』
っていうのは嘘で、本当は酔っています。
後ろの方だけど窓側だしいいかなと思った自分が馬鹿でした。
酔い止め、飲んだはずなんだけどな…
「あと少しでパーキングつくから吐くなよ。」
『…はい。』
10分後、なんとかパーキングについて外に出る。
皆がトイレに行ったり、自動販売機で飲み物を買ったりするなか、私はベンチに座り朝買ったミネラルウォーターを一口流し込む。
もっとゆっくりしときたいのだが、もうそろそろバスが出る。
ペットボトルのキャップを閉め、私はバスへ向かった。
が、バスの中に入ると私が座っていたところにはなんと切島が座っていた。
『えっと…切島？』
戸惑う私に声をかけたのは勝己だった。
「隣で吐かれると迷惑なんだよ。前行け、前。」
指を指したところは切島が座っていたところの窓側の席だった。
次の瞬間、切島がとんでもないことを言った。
「隣は上鳴だから！」
★
そして冒頭に戻る。
窓側に私、隣には上鳴
いや、確かに気分は良くなったけど！！
「な、なぁ、鬼沢。」
この空気を先にやぶったのは、上鳴だった
「最近、あんましゃべってなかったなーと思いまして…」
『えっと…そうだね…。』
「…理由は言えねーけど、鬼沢のこと嫌いになったからとかじゃねーから！」
嫌いじゃない…
そっか…
不安がだんだん安心へと変わっていく。
寧ろ心地よい。
もう理由なんてどうでもいい…
嫌われてなくて…よかった…
『よかった〜』
表情筋が緩み、無意識に口角があがった。
すると上鳴は手で顔を覆った。
『え、どうしたの？』
上鳴はゆっくり手を顔から放す
「いや、…そういうところ好きだなーって」
へらっとした顔で笑った。
自分の顔が赤くなっていくのがわかる。
その時、バスが止まった。
そういえば、一時間後に止まるって言ってたな。
相澤先生が「休憩だ」と一言言うとバスの扉が開いた。
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マルこう - うわああああ！！本当にいい作品でした！ありがとうございます！！！ (2021年9月13日 17時) (
レス) id: d0881c87cf (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - あんさん» こちらこそイラストありがとうございました！！今、テンション上がってて最高です！本当にありがとうございます！ (2019年8月17日 21時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 焼き肉さん» ありがとうございます！自分が書いたイラストが載っててちょっと慣れないですけど、嬉しいです！笑 (2019年8月17日 21時) (レス) id: 36619689e1 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - あんさん» すみません！メッセージにお返事を書かせていただきました！ (2019年8月17日 21時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主さんのイラストを書かせてもらったのですが、Twitterなどでお渡しってできますか…？ (2019年8月17日 21時) (レス) id: 36619689e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2018年2月25日 12時
