水中 ページ5
バレた？
バレてしまったのか？
私がヴィランと賭けをしていることを。
頭のなかで必死に思い出す。
いつ態度に出ていたのか、表情に出ていたのかを。
必死に考えるけど、なかなか思いあたらない。
うるさい心臓の音と冷や汗が止まらない。
だんだんと歩くスピードも速くなり、少し息切れ呼吸が辛くなる。
まるで海にいるみたいだ。いや、水の中と言ったほうが正しいだろうか。
呼吸が苦しく、辛い。けど、早く陸に上がりたいから泳ぐスピードを速める。
そう。早く陸に上がりたい。
早く、表彰台の一番上に立ちたい。
すると誰かに腕を捕まれた。ぐいっと結構強い力で。
振り返るとふさっとした緑色の髪を揺らし、心配そうにする出久が私の腕を掴み、じっとこちらを見ていた。まるで、何かを見極めてるような、そんな感じ。
『どうしたの？出久』
少し震えながらも、その震えを押さえようと力強く問いかけた。
「い、いや、ただ、Aちゃんの顔が強ばってたから…大丈夫かなって」
バレる。
出久にまでバレてしまう。
『何でもないよ。』
そう、何でもないから
ほっといて
「…僕、“大丈夫”か“大丈夫じゃない”か聞いたんだけど…？」
「“何でもない”って言うことは…何かあったってこと？」
やってしまった。口がすべってしまった。
思わずあいている手で口を覆う。
「最近、Aちゃん変だよ。」
『…』
覆った手を離し、出久を見る。
『大丈夫。大丈夫だから。…心配させてごめんね。』
そう言って出久の手を掴み、私の腕からゆっくりと離す。
後ろから聞こえる出久の声を無視して観客席の方目掛けて走り出す。
観客席につくと、切島と鉄迭と言う人が殴りあいをしている。個性が似ているせいか、なかなか決着が決まらないみたいだ。
観客席に座ると、「お疲れ様。そして２回戦進出おめでとう」と響香ちゃんが私に言った。
『ありがとう。』
さっきのことはなかったかのように、振る舞い、席につく。
けど、なかったかのようにしただけであり、リカバリーガールと出久に言われたことが頭から離れないのはかわりなかった。
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きよか( ・∇・) - はいっ( ≧∀≦ ) 楽しみに待ってます(￣∇￣*)ゞ 頑張ってください(。・ω・。)ゞ (2018年2月23日 12時) (
レス) id: d6ba4473bb (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - きよか( ・∇・)さん» コメントありがとうございます！上鳴君良いですよね！私も大好きです！！皆さんが楽しんでいただけるように続編も頑張ろうと思います！気長に待っていただけると嬉しいです (2018年2月22日 21時) (レス) id: f336420dfa (このIDを非表示/違反報告)
きよか( ・∇・) - 少し前からヒロアカにハマったのですが、その時から上鳴が大好きになりまして、他の上鳴の小説を読んだのですが、この小説が一番面白かったです( ´∀｀)続きも頑張ってください。楽しみに待ってます(о´∀`о) (2018年2月22日 21時) (レス) id: d6ba4473bb (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - しゅん(´・ω・｀)さん» お返事が遅くなって本当にすみませんでしたぁぁぁあ！見逃していたあの頃の自分を殴りたいです。しかもすごく心に響くお言葉ばかりでほんと…もう……嬉しいです！！これからも頑張ります！そして、こんな作者ですがこれからもこの小説をよろしくお願いします！ (2018年2月12日 0時) (レス) id: f336420dfa (このIDを非表示/違反報告)
しゅん(´・ω・｀)(プロフ) - 初コメ失礼します!!私、上鳴君が好きなんですよ!!まだ人気がないのか、小説もグッズもあまり無くて…そんな時にこの物語と出会いました!!!!楽しく読ませてもらっております!!!!これからも頑張ってください!! (2017年10月15日 23時) (レス) id: 9562ea191d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2017年7月8日 0時
