140 保健室 ページ8
A「ん……」
私は消毒液の匂いと、あたたかいけど少し硬い
布団のようなものに挟まれている気がして、目を覚ました
目を開ければ、直視する先に、白い壁に黒の丸に近い形の
斑点がまばらに散っていた
少し目を動かせば、その壁からは銀色のポール
更に目を下に持っていけば、緑色のカーテンが
そのポールに括り付けられているような感じだった
それから手元を見れば、私は布団のようなものの上に腕があって、
その腕からして、私はどうやらワイシャツをいるみたい……
・
・
って、ここ……保健室……？
・
私は上体を起こし、メガネを押し上げようとしたけど、
指は空(くう)を切った
・
メガネかけてないし……
・
私はそれから腰をひねって、
メガネを探した結果、それはベッドの横の
水色のカゴの中にリボンとメガネが置かれていた
・
あれ……？ なんでリボン……？
・
そう思って、襟をなぞるように触ると、
第一ボタンが外されていた
・
って、なんで私……
・
そう思いながら、私は足を布団から出し、
ベッドの横に置いてあった上靴に足をかけて、
カーテンを開けた
そこには大きな机にたくさんの収納ボックスにしまわれたファイルと、
椅子が二つあって、その一つには白衣を着た
30歳くらいの女の人が座っていた
だけど、私がカーテンを開けた音で、
はっとして振り向いた
保健室の先生「あ、吉田さんっ！
目、覚ましたのね？」
そういって、多分、保健室の先生だと思う人は
椅子を回転させ、私の方を向くや、椅子から降り、
私に近づいてきた
先生「あ、まだベッドで寝てていいのよ……？」
そういって、先生は私の肩をつかんで、
私をベッドに座らせた
A「あ、あの……先生……
私……なんで……」
先生「あ……覚えていないのね……
でも、私もあまり詳しく聞いていなくて……
さっき３年生の清水さんが武井先生におぶられている
吉田さんをお願いしますって言われて……
吉田さん、すっごく疲れた顔をしていたから……
ベッドで寝ててもらったんだけど……」
あ……そうだ……
思い出した――――――
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 325人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風歌→ふーが(プロフ) - お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦いさん» ありがとうございます！これからも頑張って更新していこうと思います！！ (2015年1月14日 17時) (
レス) id: 356e3e35bd (このIDを非表示/違反報告)
お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦い - ツッキーをここまでイケメンに書けるとは… ただ者じゃあないですね← すごい面白いです！更新頑張ってください！ (2015年1月14日 16時) (レス) id: f0bdafb7e4 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» いえいえ (2014年8月17日 21時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
風歌→ふーが(プロフ) - cotyledonsさん» ほ、本当だ....！ ありがとうございます！！！ (2014年8月17日 20時) (レス) id: 2864ec9675 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» そうなんですか〜ちなみに忠もパート2あたりで僕になってた気がします。何度もすみませんorz (2014年8月17日 19時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＠風歌→ふーが | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/hu-ga/
作成日時：2014年7月10日 20時
