162 なんでも ページ30
母「いい男じゃないっ！」
お母さんは私を家に入れ、玄関のドアを閉めながら言った
母「それに、あんなにAを思ってくれるだなんて……
すっごく幸せ者ね、Aったら……」
A「別に……」
私は靴を脱いで、玄関を右に曲がってすぐの
自分の部屋の入口にスクールバッグと、お弁当を入れていたトートバッグを
力なく、重力に従って落とした
それから、お母さんに何も言わないで、その前を通り、
廊下を通ってリビングのソファーにどさっと座った
それから背もたれの上部に頭を乗せ、天井を仰いだ
その視界の端で、お母さんがぬっとあらわれた
それから、母はキッチンの方に姿を消したけど、
声は私に届いていた
母「あのさ……A……
さっき月島くんから聞いたんだ……
A……先生には言わないでって言ったらしいけど……
お母さんが勝手に月島くんに言わせたことだから……
明日、月島くんを攻めるようなことはしないでね？」
そう言って、お母さんはタオルで手を拭きながら、
リビングの方にやってきた
それから、Ｌ字型に配置されている、
私の座っていない方のソファーに腰をゆっくりと掛けた
それに、お母さんは大きいソファーを、
縮こまって座っていて、なんだかお母さんからはいつもとは違う
雰囲気が流れていた――――――
・
てか、お母さん……
私のこと知っていたから、あまり私が目が覚めたとき、
とやかく言わなかったわけね……
そっか……お母さんは私が今日、『何をされたか』知ってるんだね……
A「はぁ……」
私はお母さんの方を見ないで、大きなため息をついた
母「……お母さん……昔からAの人生を壊してばっかだね……
小学校の時、親友だった友梨佳ちゃんとの関係を壊したのも私だし、
それをはっきりさせないまま終わらせた私が、
今回みたいなことを引き起こしちゃったんだし……
本当にごめんなさい……」
そう言っているお母さんの声が震えていたのは、
気のせいなんかじゃない―――――――
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 325人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風歌→ふーが(プロフ) - お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦いさん» ありがとうございます！これからも頑張って更新していこうと思います！！ (2015年1月14日 17時) (
レス) id: 356e3e35bd (このIDを非表示/違反報告)
お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦い - ツッキーをここまでイケメンに書けるとは… ただ者じゃあないですね← すごい面白いです！更新頑張ってください！ (2015年1月14日 16時) (レス) id: f0bdafb7e4 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» いえいえ (2014年8月17日 21時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
風歌→ふーが(プロフ) - cotyledonsさん» ほ、本当だ....！ ありがとうございます！！！ (2014年8月17日 20時) (レス) id: 2864ec9675 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» そうなんですか〜ちなみに忠もパート2あたりで僕になってた気がします。何度もすみませんorz (2014年8月17日 19時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＠風歌→ふーが | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/hu-ga/
作成日時：2014年7月10日 20時
