159 目覚め ページ27
―――
――――――
『……ぁ……に……せ……』
ん……なんだろ……声、聞こえるし……
『ぃ……え……だぃ……で……』
男と女の人って言うか、そういうよりはもっと懐かしくて、
聞き慣れている声―――――――
『です…………と……も……』
それに、この温かい感じ……なんだろ……
特に膝裏と腰のあたりに、固くて――――でも、
しっかりとしている割に熱を帯びているこれは……？
『……り…………が……』
って、この声……蛍……？
・
私はそう思って、ゆっくりと目を開けた―――――
と、そこに突然降り注ぐ光――――――
私はまぶしすぎて、咄嗟に目を閉じた
月島「って、あっ！ Aっ！ 起きた？」
A「あれ……？ 蛍……？」
私はそう言って、目をこすった
それから目の前にある蛍の顔をもっとよく見ようと、
目を凝らした――――――
……って、おかしくない……？
私の身長はせいぜい160センチあるかないか、
蛍は188センチ……
なのに、なんで今見つめる蛍の顔はこんなにも近いの―――――？
私は不思議に思って、自分の足元を見た―――――
だけど、そこには足はなくて、あるのは蛍の足のみ
私は自分の胸のあたりから下るように足を追った
と、それで分かった――――――
折り曲げられた膝に、私の腰やひざ裏に回される蛍の腕―――――――
これってまさか……
お姫様抱っこ……？
A「け、蛍っ！ な、なにして……っ！？///」
私は恥ずかしくなって、足をばたつかせた
そんな私をもっと強く抱きしめ、抱き上げる蛍――――――
月島「って、そんな暴れないで！
それに、さっき倒れたの、Aじゃんっ！
だから、まだそんな暴れないでって！」
A「え……？ 私……」
倒れたの……？
全然覚えてない……
ていうか、にしてもどうして私はこんなことされているわけ……？
そんなことを思っていると―――――――
・
・
・
『学校で倒れたAを、月島くんのお兄さんが
わざわざここまで車で連れてきてくれたのよ？
感謝しなさいよ、A」
お母さんの声がした―――――――
これはなんだかマズい気がして、私は
ズリ落ちていたメガネを押し上げた
そこにうつるのは、私の玄関と、開いたドアから顔を出すお母さん―――――
どうやら私は自分の家の玄関で
蛍にお姫様抱っこをされていたらしい―――――
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風歌→ふーが(プロフ) - お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦いさん» ありがとうございます！これからも頑張って更新していこうと思います！！ (2015年1月14日 17時) (
レス) id: 356e3e35bd (このIDを非表示/違反報告)
お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦い - ツッキーをここまでイケメンに書けるとは… ただ者じゃあないですね← すごい面白いです！更新頑張ってください！ (2015年1月14日 16時) (レス) id: f0bdafb7e4 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» いえいえ (2014年8月17日 21時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
風歌→ふーが(プロフ) - cotyledonsさん» ほ、本当だ....！ ありがとうございます！！！ (2014年8月17日 20時) (レス) id: 2864ec9675 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» そうなんですか〜ちなみに忠もパート2あたりで僕になってた気がします。何度もすみませんorz (2014年8月17日 19時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠風歌→ふーが | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/hu-ga/
作成日時：2014年7月10日 20時
