144 約束は―― ページ12
それから私は蛍に支えられながら、ゆっくりとベッドに腰を掛けて、
靴をぬいで、足をベッドの上に持っていった
月島「それとさ……A……
本当に大丈夫……？」
そう言って、蛍は憔悴(しょうすい)している私の顔にかかっている髪を、
長い指で掻きわけると、蛍のいる方の髪の毛だけ、
耳に掛けられた―――――
それに、蛍は私がさっき吐いてしまったのもあって、すっごく心配していた
A「だ……大丈夫……」
私はやっとのこと、声を振り絞って、言った
月島「そっか……」
蛍がそう言ってから、無言になる私たち―――――
本当はもっともっと、言わなきゃいけないことがあるのに―――――
私は黙って、うつむくことしかできなかった
そんな何もない時間が流れ――――――
・
・
・
ふとした時だった―――――――
・
・
・
月島「あのさ、A……」
色々あって、蛍と目を合わせられない私は、
右下に目線を落として、蛍の膝に置かれている手元だけを見た
月島「その……ごめん……」
え……？
なんで蛍が謝ってるの……？
そう言いたいけど、やはり、声が出なかった
月島「……僕さ、最初、Aと付き合うときに言ったよね……
『もう、Aにこんなことをさせない
僕がAを守る』って――――――
なのにさ、僕……全然約束も守れてないや……
それに、せっかくAが教室で話してくれたのに……
Aが一番言われたくないこと……僕言ったし……」
あ……『貞子』っていうワードね……
月島「それに、僕、自分のことしか考えてなくて、
Aがずっと、どんなとこでも一緒にいたいっていうの、
僕全く聞こうとなんてしてなかったし……
謝っても、Aが許してくれないのは知ってる……
けど……ごめん……
ごめ……ん…ね……っ」
蛍の手が―――――
声が震えている―――――
私は不思議に思って、うつむいていた顔を上げ、
蛍の方を見た―――――――
けど、私はすぐに息を飲んだ
だって、蛍の眼鏡の奥の目が、
涙で濡れていたから――――――
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風歌→ふーが(プロフ) - お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦いさん» ありがとうございます！これからも頑張って更新していこうと思います！！ (2015年1月14日 17時) (
レス) id: 356e3e35bd (このIDを非表示/違反報告)
お餅食べた後にオンレジジュース飲むと苦い - ツッキーをここまでイケメンに書けるとは… ただ者じゃあないですね← すごい面白いです！更新頑張ってください！ (2015年1月14日 16時) (レス) id: f0bdafb7e4 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» いえいえ (2014年8月17日 21時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
風歌→ふーが(プロフ) - cotyledonsさん» ほ、本当だ....！ ありがとうございます！！！ (2014年8月17日 20時) (レス) id: 2864ec9675 (このIDを非表示/違反報告)
cotyledons(プロフ) - 風歌→ふーがさん» そうなんですか〜ちなみに忠もパート2あたりで僕になってた気がします。何度もすみませんorz (2014年8月17日 19時) (レス) id: b977aab92c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠風歌→ふーが | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/hu-ga/
作成日時：2014年7月10日 20時
