【ハイキュー!!】メガネ男子×ヘッドフォン女子１【月島蛍】 (ページ27)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:870,836 hit

027　屋上ページ27

A「ホントごめんなさいっ！」

私はそういって頭を下げた

そして長い髪がパサリと重力に従って下に流れた

清水「私は大丈夫よ？だから顔あげて？」

A「うん……」

私はゆっくりと体を起こした

A「でも……潔子ちゃん……部活……」

清水「あ、それは部長にも少し抜けるって言ったから」

そう言って潔子ちゃんは屋上のフェンスがでている

四角いコンクリートに脚をそろえて座った

私もそばに行き、その地面に座った

A「本当にありがとうっ……」

そう俯いて言う私の頭をゆっくりと撫でてくれる潔子ちゃん

でもそれが逆に涙腺を緩くさせる

私は涙ぐみながら、顔を上げて潔子ちゃんを見た

清水「まぁ、昔からずっとお隣さんだもんね

だからAちゃんの事情も分かってるし、さっきの話を聞けば、

それは確かに相手が悪いよ……」

A「うん……」

清水「でもね？ Aちゃんかわいいし、

髪長いのだって、バレエやってたからでしょ？」

そう……潔子ちゃんがやっているのはバレー部のマネージャー

私が中学校までやっていたのは踊る方のバレエ……

A「そうなの……

やっぱここまで伸ばしたのに、ちょっと切るのには抵抗があって……

あ、でも枝毛とかは1ヶ月半に1回は切りに行ってるよ？」

清水「それだけ髪の手入れもしているし、

本当に私、Aちゃんをうらやましく思うほど、かわいいと思ってるけどね……」

A「そ、そんな……お世辞はいいですよ」

清水「お世辞じゃないよ？というよりも、大丈夫……？

今日は少し遅めに帰った方がいいかも……」

A「なんで……？」

清水「だって、さっきの人がどこかで待ち伏せしている気がするし……」

A「まさかっ……w」

清水「でももしかしたらそのWalkmanだって

返してくれるかもしれないでしょ？」

A「私にはそんな人に見えなかったんで……

多分大丈夫です……」

清水「ダメっ！今日は15分くらい遅く帰ることっ！

バレー部も早めに切り上げるからっ！」

A「え……潔子ちゃん……

さっき私が言った人に覚えがあるの……？」

清水「あ……いや……」

あ、あるんだね

でもこうやって私と話してくれる相手だから、それくらいは許すよ……

清水「ま、今日は遅く帰ることっ！いいね？」

そう言って、潔子ちゃんは元来た道を走って帰って行った

屋上にひと風吹いて、私の髪の毛を流した―――――