世界はそれを愛と呼ぶんだぜ【宮侑】

30話 ページ30

「ただいま」


侑「おう、おかえり」



顔を見たらかおりの言葉が蘇ってくる





ー もう好きじゃん





好き・・・？


侑のことが好き？なの？私が？





侑「どないしてん？」


「っっ〜〜〜」


侑「ほんまどうした？熱あるんか？」


「な、なんともない！！」


侑「さよか、ならええわ。今日ん飯何？」


「テ、テキトーに作る、予定」


侑「おん、よろしゅうな〜」




　


　



一人キッチンに逃げ込み落ち着く




これはヤバイ、


あんなに暴言吐きまくってたのに今更好き？！



嘘でしょ・・・


これからどう接したらいいのよ・・・





　

　


　


　


　




「はい、出来たよ。運ぶの手伝って」


侑「おん」



そう言うといつも通りキッチンに来る侑


ち、近い、距離近いって！



　

侑「ん〜、ええ匂いやな〜」


「き、今日は魚安かったし煮付けデス」


侑「何でカタコトなん？ほんまどないしてん？」


「キ、キニシナイデクダサイ・・・」


侑「？ほなこれ運んでええん？」


「う、うん」




　


　

侑「ほないただきます」


「い、いただきます」


侑「ん〜味しみしみで美味いな〜。あ、俺トロ好きやで」


「急に言われても出せないよ」


侑「ほな今度試合勝ったら一緒食べよな？」


「う、うん。準備しとく・・・」




あぁぁ！

いつもは贅沢言うな、とか言うくせに何言ってんの？！

何？！これが惚れた弱みってやつ？！


しかも一緒に食べようとか！！


もう！！やめて！！心臓に悪い！！




　
　



ニコニコ顔で食べてるコイツを見るとこんなに悩んでることが逆に虚しくなってきた


好きだと自覚してそれを伝えるかどうか、


今の関係が心地いいし崩したくない


多分コイツは私のことそういう風に見てないし・・・






　



かおり・・・

私はまた厄介な相手を好きになってしまったよ、



ほんと、どーしよ・・・


　

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