アポトーシス/横山 ページ7
俺はどうやら倒れたらしい。
目が覚めたら病院やった。
「横山さん、目が覚めました？」
目の前には白衣の天使……
ぼーっと見つめる俺にどうされました？大丈夫ですか？と声をかける天使…
一目惚れ。
「横山くん！？」
バタバタと入ってきたメンバーに我にかえる。
個室やからええけど、ほんまこいつらはうるさい。
「すみません、横山さんこれから検査なので、少しお借りしますね。」
様々な検査をした後、部屋に戻るとメンバーが数人まだおった。
「ヨコ大丈夫なんか？」
すばるとヒナは俺に持ってきたのであろうお菓子を食べながら俺の心配をする。
「おう、大丈夫やで？過労やろ？たぶん」
そう返すと、そーか、大事にしーやといいみんな帰っていった。
「横山さん、先生が検査の結果をお話ししたいとのことなので、少し点滴しながら待っててくださいね。」
点滴しながら白衣の天使が俺にいう。
天使の名札には山田Aと書かれている。
「Aちゃん…」
思わず呟いてしまうと、天使…改めAちゃんはなんですか？と首をかしげた。
ほんまに可愛い。
「ふふ…ご飯はもうちょっと待ってくださいね？先生来ますので、このまま待っててください。」
お腹空いてると思われたん…俺…
しばらくすると先生が来て、説明をされる。
倒れた原因は主に過労だが、すこし細胞にも異常が見られるので、少し入院してもらうとのことだった。
「横山さ〜ん、ご飯全部食べられました？点滴かえますね！」
やっぱりAちゃんの中で俺は食いしん坊なんだろうか。ヒルナンデスの影響？
数日経つと、Aちゃんとも話すようになり、仲良くなった。
看護師になった理由や、出身、少し抜けているところなど、いろんなことを知った。
正直人見知りの俺がここまで仲良くなれるんは珍しい。
「横山さん知ってます？細胞って、自分で死ぬんですよ。横山さんが横山さんのままでいられるように、自分から死ぬようにできてるんですよ。すごいですよねー！」
だから、横山さんの細胞も今頑張ってるんですよ！と言われる。
やっぱり笑顔がほんまに可愛い。
今日のご飯はサバの味噌煮らしいですよ！って最後に一声。いや、俺は食いしん坊か。
細胞には少し頑張ってもらうとして、入院中はこの可愛い天使ともう少し仲良くなるのを目標にしようと誓ったのだった。
……END……?
(退院したらご飯に誘おう)
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作者名：ちい | 作成日時：2017年9月24日 13時
