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スパイス/安田/彼女side ページ21

わたしの彼氏は誰にでも優しい。


特に、わたしの先輩で、章ちゃんからすれば後輩のサキさんには。


わたしはサキさんのことが好きだ。
いい先輩だし、いいお友達。
大学も一緒だし、バイトも一緒。
大学でも、バイトでも、一番良くしてもらってる自覚はある。


きっとサキさんと章ちゃんは、想い合っていた時期があったと思う。


そのくらいアホなわたしにもわかる。


「Aちゃんは今日章大さん家に泊まるん?」


そしたら章大さん家まで送ってくで!とニコニコしながらわたしに言うサキさん。


なんで章ちゃんの家知ってるの?なんて聞けないし、正直章ちゃんの家まで1人で行くのも心細くて嫌だ。


「え?ほんとですか!じゃあお願いします!」


ええよー!って笑いながらわたしが飲めないお酒を煽るサキさん。
章ちゃんもお酒の飲める女の人がいいんじゃないかな?なんて思ってしまう。


「ん?なに?そんなじーっと見つめて。どしたん?」


わたしの視線に気づいたサキさんはふにゃっとした笑顔で笑う。
サキさんは特段美人ってわけでも可愛いわけでもないけど、愛嬌があって笑顔が素敵な人。
しかも、章ちゃんと同じ関西弁で話す面白い人。


「サキさんの笑顔、素敵ですよね」


そういうと、サキさんは照れたように笑う。


だから油断なんかしてられない。
そう思ってしまうんだ。


「じゃあ気をつけて!」


章ちゃんの家の近くまで送ってもらい、サキさんの帰る後ろ姿を見送った。


章ちゃんの家に入るとニコニコしながら章ちゃんが出迎えてくれた。


「Aちゃんおかえり〜!サキと飲んでたんやろ〜?楽しかった?」


ぎゅっとしてくれる章ちゃんはわたしだけのものだと思わせてくれる。


「うん、ただいま。楽しかったよ!」


わたしのことはちゃん付けなのに、サキって呼び捨てで呼ぶのも、あいつ酔ってなかった?って心配するのも、サキさんの話をする時の優しそうな顔も、全部全部嫉妬する。



「あいつほんまは酒そんな強くないくせによぉ飲むからなぁ…」



そう言いながらLINEを開くと優しそうな顔でサキさんにLINEするんだ。


勝ち目ないよ。


絶対にサキさんに渡してなんてあげないけど。


だって、先に告白したのはわたしだもん。


付き合ってるのはわたしだもん。


だから絶対に負けない。


サキさんの存在は章ちゃんが好きだという気持ちを加速させるスパイスになるんだ。

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作者名:ちい | 作成日時:2017年9月24日 13時

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