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『え、それって………』
「なに、」
『もしかして、妬いてくれてたんですか……！？』
「そうだって言ったら、俺のこと嫌いになんの？」
『え、っと…』
「やめた、なに聞いてんだろ俺、」
そう呟きながら立ち上がる、SPさんの手を掴んだ。
「ちょっ、」
『嫌いに、なりません』
「…え、？」
『嫌いになれるわけ、ないじゃないですか、』
辿々しくそう伝えれば、背を向けていたSPさんが私の方へと向き直った。
「それ、本気で言ってんの」
SPさんの声は、少し震えているように聞こえる。
『本当です…』
「いいの、俺なんかで」
『SPさんが、いいです…だって、私…』
言おうとした私の口が、SPさんの手でおさえられる。
「だめ、」
『…なんでですか、』
「その先くらい、俺に言わせてよ笑」
その言葉に心臓がギュンと高鳴って、息が思うように吸えない。
『まってください、やっぱり心の準備が…』
「なに今更言ってんの、」
そう言って私の方へと、SPさんが一歩近づいてきたときだった。
ドアをコンコンと叩く音が、部屋中に鳴り響いた。
"おい、Aここにいるかー！？"
『お父さん…！』
「またあとでにするか、っておい！」
気がつけばSPさんの腕を引いて、近くの空のクローゼットに入っていた。
「なに考えてんの、」
『だって…さっきのままで終わらせたくないです…
そうじゃないと私もう期待したままで、死んじゃいます…』
けれど、よく考えてみればこんな狭いところにSPさんと2人で隠れるなんて、緊張しないわけがない。
密閉されたクローゼットの中で頼りになるのは隙間から漏れている部屋の明かりだけで、ちょうどその明かりが当たっているSPさんの顔を見れば、至近距離で目が合ってしまい、恥ずかしいが過ぎる。
『や、やっぱり出ましょ、』
「へ、なんで？」
『だ、だってこの中狭くて苦しくないですか…？
それに、お父さん入ってきてバレちゃったら、』
「バレないためにここ来たんじゃないの、」
そう話している間にも、扉の向こうからは部屋のドアが開けられる音が聞こえる。
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絲(プロフ) - ちむさん» ちむさん、ありがとうございます！最近は私生活が忙しい為、更新がのんびりになってしまっていますがぜひ読み続けていただけたら嬉しいです(^^) (2021年5月8日 15時) (
レス) id: 8cc83a5ce9 (このIDを非表示/違反報告)
絲(プロフ) - ミミさん» ミミさん、はじめまして。このお話を読んでいただき、本当ありがとうございます！そうですね…彼らのこともぜひ見守っていただけましたら嬉しいです(*^^*) (2021年5月8日 15時) (レス) id: 8cc83a5ce9 (このIDを非表示/違反報告)
ちむ - すごく面白いお話なので続きも楽しみにしています！ (2021年5月8日 15時) (レス) id: d99f54052b (このIDを非表示/違反報告)
絲(プロフ) - うさぎさん» うさぎさん、ありがとうございます！頑張ります！！(T-T) (2021年5月5日 22時) (レス) id: c3f123b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 絲さま、はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます！もう一つの恋も動き出しそうですね。ニヤニヤしてしまいます。 (2021年5月2日 21時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絲
| 作成日時：2021年4月10日 23時
