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ユユちゃんがそう言って私たちが顔を青くすると同時に、真っ青な服に全身を包んだ人が次々にやってきた。
"私たちが1人ずつ上へお運びします、くれぐれもこの液体に触れぬ様、お願いします"
そう言われて、1人ずつ上に運ばれていく。
その間にも液体の量は増していて、この液体が家具の高さを超える前に全員助けられるか、そんな緊張感が漂っていた。
ついに最後、私とナミちゃんだけになった。
やってきた警察の方は1人、液体の表面はもうすぐそこまで来ている。
『ナミちゃん、先行って！』
"何言ってんの！Aちゃん先行ってよ！！"
目の前の警察の人は、どっちを担いだらいいのか悩んでいそうだ。
私は背負っていたリュックを足元に投げて、その上に乗った。
『私まだなんとかなる！！』
そう言えば、ナミちゃんは急いで警察の方に乗っかった。
2人が階上に向かったあと、やけに部屋は静かになった。
私の耳の中で響くのは、絶えず流れ込んでくる謎の液体のピチャンピチャンという音だけ。
ついに足台にしていた棚の高さを液体の量が越えようとしていたとき、ようやく1人の警察官がやってきた。
遅いです！って文句でも言ってやろうか、なんて思っていたとき、その人の袖から赤黒い液体が数滴垂れて、謎の液体の中に溶け込んでいった。
「はやく乗って、」
目の前の人はSPさんだったけれど、液体が迫っていても私は乗るのを躊躇してしまった。
だってその赤黒い液体が、何か分かってしまったから。
『な、なんで……』
「もういい、」
そう言うと躊躇する私を抱えて、階上へと上がって行った。
止まることなく、ぽたっぽたっと袖から垂れる液体を見たくなくて、信じたくなくて、私はただ目を閉じているしかなかった。
「この方で最後です、」
その声と共に私の視界が明るくなり、地面に下ろされた。
"お名前をお聞きしてもよろしいですか？"
そんな質問なんか耳に入らなくて、私はただ目の前のSPさんが防護服を脱ぐ様子に見入っていた。
けれど、あんなに血がポタポタ垂れていたというのに防護服から出てきたSPさんは全然怪我をしていなかった。
《お前さすがだな、血糊持ち歩いているなんて笑》
え…血糊………？
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絲(プロフ) - ちむさん» ちむさん、ありがとうございます！最近は私生活が忙しい為、更新がのんびりになってしまっていますがぜひ読み続けていただけたら嬉しいです(^^) (2021年5月8日 15時) (
レス) id: 8cc83a5ce9 (このIDを非表示/違反報告)
絲(プロフ) - ミミさん» ミミさん、はじめまして。このお話を読んでいただき、本当ありがとうございます！そうですね…彼らのこともぜひ見守っていただけましたら嬉しいです(*^^*) (2021年5月8日 15時) (レス) id: 8cc83a5ce9 (このIDを非表示/違反報告)
ちむ - すごく面白いお話なので続きも楽しみにしています！ (2021年5月8日 15時) (レス) id: d99f54052b (このIDを非表示/違反報告)
絲(プロフ) - うさぎさん» うさぎさん、ありがとうございます！頑張ります！！(T-T) (2021年5月5日 22時) (レス) id: c3f123b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 絲さま、はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます！もう一つの恋も動き出しそうですね。ニヤニヤしてしまいます。 (2021年5月2日 21時) (レス) id: 877c5b508b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絲
| 作成日時：2021年4月10日 23時
