62 ページ13
・
・
・
「着いた、」
グクがそう言ったのを合図に外を見れば、何やら人で騒がしくて。
『ここどこ？』
「屋台街」
『えっ！？屋台街！？それはまずいでしょ！？』
「スリルスリル〜」
『いやいや！オッパ！これはまずいよね！？』
[まあTwitterは常時社員見張ってるから何か写真上がったらすぐ消されるし、週刊誌も抑え済だ、なんとかなるだろ]
『ええええ、、、、』
まさかそんなわざわざバレそうなところに行くなんてオッパも反対すると思ったのに、あまりにも体制が万全すぎて返す言葉もなかった。
[今日だけだ、番組側にも言ってある。
もし何かあったらそれは番組の撮影の一環だったって伝えるつもりだ。だから楽しんでこい、これが最後かもしれねぇんだから、]
"今日が最後"そのワードに息を飲んだ。
そっか、今日でこんな風にデートできるの、最後かもしれないんだ、そう思ったらなんだか踏ん切りがついた。
『わかった、楽しんでくるね』
[おう、行ってきなさい]
グクのマネージャーさんにもお辞儀をして、車を降りる。
「行こっか」
そう言うと、私の手に自分の手を交わらせてきた。
『ねえ、ここでも手繋ぐの？さすがにまずくない、？』
「いや、周り見てみ」
言われて周りを見渡してみれば、手を繋いだりしながら食べ歩いているカップルばかりだった。
「みんな自分たちの世界にいるからそんな早々にはバレねえよ、」
『そうだね。何食べようかな、匂い嗅いだらお腹すいてきた』
「俺も、早く行こうぜ」
そう言いながらグクは、片腕は私の腰に回して、もう片手は持ち手つきのカメラを回しだした。
『カメラ、？』
「これまわしてたほうが、万が一バレても番組って言い訳しやすいだろ？」
『確かに笑』
緊張で心臓が張り裂けそうになりながら、屋台街に向かった。
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1896人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あるちょん(プロフ) - 完結おめでとうございます！（ ; ; ）この作品本当に面白くてきゅんきゅんして大好きです！受験勉強頑張ってください！ (2020年12月26日 16時) (
レス) id: 90ee41565f (このIDを非表示/違反報告)
ｱ - おぉぉぉぉい!なぜ活動拠点をアメリカに移したんだぁぁぁぁ (2020年12月18日 23時) (レス) id: c8605ddb04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絲
| 作成日時：2020年12月12日 18時
