【まふまふ】お隣さん

呼び名 ページ10

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1人で悶えていると、桜野さんに質問をされた。



「……相川さんって呼ばれるか、まふまふさんって呼ばれるかなら、どっちがいいですか？」



桜野さんは表裏が激しいけど、根は真面目で、優しくて律儀だから。


僕がプライベートとは分けたいって思ってたらどうしようとか、思ってるのかな？


別に呼ばれ方なんてどっちでもいいんだけどさ。



「僕は別にどっちで……あ」


「？」



悪魔の僕が囁く。


「折角なら名前で呼んでもらえるかもよ？」の一言に対して天使の僕、「桜野さんには不純すぎる！」。



「ぐぬぬ……」


「あの、なんでもいいですよ？」


「なんでもいいんですか！？」


「え、あ、まぁ…」



なんでもいい、なんでもいい、なんでもいい。



「桜野さん、僕の下の名前知ってます？」


「えっと……相川……ま、ふゆ？でしたっけ？」


「はい！」



頭の上にはてなマークを浮かべながら桜野さんは首を傾げる。



「……えへへ、まふくん、がいいです」


「……え？」


「…………あ、ちょっと待ってください恥ずかしかった今の、忘れてください」



えへへ、は気持ち悪いよ自分。


何いい歳してえへへなんて言ってんだよ。



「……まふくん」


「ファ！？！？」


「これであってます？」



少し恥ずかしそうに言う桜野さん。


あ、好き。



「……はいっ！それでお願いします！！」

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