四十五話、練習なのだ！ ページ45
「では、いきます！」
と私は宣言しながらビッグベアさんの手を握る。
先程の挨拶のあと、すぐさま練習を開始したのだけれど……。
「………」
「…………。」
大した変化が無いと言うべきか、何も起こらない。
ビッグベアさんの手を離して背伸びをする。
「やっぱ駄目なんですかねぇ……。」
私は何回やっても変化が起きないことに苦痛を感じていた。
「質問良いのだ？」
「あ、はい。大丈夫ですよ」
こてんと横に傾げる姿はとても可愛いかった。
ちゃこがいたら絶対可愛いって言うな……。
なんて想いを馳せていたら、
「Aちゃんの個性は触れている間のみの効果なのだ？触れた後は効果がないのだ？」
なんてきかれた。
たしかに、それはまだわかってないところだ。
「相澤先生！えぇっと……」
後ろを振り向いて私はなかなか出さない大声を出して、離れたところに立っている先生を呼ぶ。
「それも確認しておくか。」
と言い、あっと言う間にいつもの練習隊形になる。
ビッグベアさんは先程先生達が立っていた場所に移動して、私達を見守っていた。
「有栖、今回の合図は俺が出すから。聴こえたらハイタッチしろよ。」
「ハイタッチ……ですか？」
「あぁ。」
最短時間で触れられる。合理的だろ。なんて言って、相澤先生は毎度お世話になっている音が出る機械を持つ。
「そうだ、個性はできるだけ威力を上げる感じの長期型が理想的だが……できるか？」
「やってみます！！」
私は大きく頷く。
触れられるのが一瞬しかないため、できる限り相手に早く水を送るようなイメージをしなければならない。
それもすぐ効果が切れてしまったら駄目だ。
長期型かつ威力を上げて……。
「っ……！」
ピーッ！っとグラウンドに音が響き、私は右手を横につき出す。
後ろから走って来た相澤先生の左手と重なり、爽快な音が鳴る。
いけ……！先生！！
マイク先生の個性を抹消する姿はヒーローそのもので、私は後ろからその姿を見つめた。
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冬音 - 相澤先生がお兄ちゃんだなんてびっくりしました(笑) (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 4b22177c0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 轟が友達になろうって言ったとき、「こいつ、まさかとは思うが個性強くしてもらうために話しかけた・・・・？」とか思ってしまった。ごめん。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 哀流さん» それ、書いててめちゃくちゃ思いました！（笑）でも爆豪くんならやりかねないと信じていたので（笑） (2017年11月12日 15時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
哀流 - 爆豪威圧で道案内とかやっぱ才能マンですねー。 (2017年11月12日 15時) (レス) id: f3d50ceb36 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 夏祈さん» 確認しました！ありがとうございます！！良ければお話しましょ！！！ (2017年11月11日 13時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむ | 作成日時：2017年9月6日 22時
