二十二話、数学 ページ22
授業が始まる。
ヒーローの卵といえど私たちは学生。
勉強もしっかりしなくては。
と言っても、今は数学。
好き嫌いがかなり別れる教科だ。
現に隣の上鳴くんは先生の話を聞きながらノートにメモをとり、唸っている。
………、大丈夫かな？
「上鳴くん」
「う………うん……、ん？A。どうした？」
「あ、えっとね……、」
顔に熱が集まって口ごもる。
頑張れ私！！話しかけたのは自分だ！！！
「あのね、数学……、苦労してるみたいだったから……」
「え、なに、もしかして教えてくれる感じ！？」
上鳴くんは嬉しそうに、返す。
「うん、まぁ……私で良ければだけど」
と言っておく。
数学は得意な方なのだ。
「ええっと……、ここからわからないんだけど」
上鳴くんは授業中にも関わらず机を私の方に寄せて教科書を覗き込みながら言う。
わっ……近い！！！
昨日の耳うちのときに嗅いだ上鳴くんの香りがした。
高潮に拍車がかかる。
「上鳴くん………ち、近いです………。あと、ほら、今授業中だし………」
「えー、授業中でも勉強してるんだからよくね？」
ふてくされた上鳴くんはとても可愛いのだけど、可愛いのだけど！！
「先生………、すごくこっち見てるから…。」
「あ」
そう、さっきから先生はずっとこっちをチラチラ見ながら説明していて、私はとても恥ずかしかった。
ごめんと笑いながら少し離れる。
上鳴くんの香りが和らいで残念な気持ちになったのは内緒。
「んじゃ、さっそくお願いします。Aセンセ！」
周りのことを考えて内緒話のように説明するのはなんともくすぐったかった。
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冬音 - 相澤先生がお兄ちゃんだなんてびっくりしました(笑) (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 4b22177c0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 轟が友達になろうって言ったとき、「こいつ、まさかとは思うが個性強くしてもらうために話しかけた・・・・？」とか思ってしまった。ごめん。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 哀流さん» それ、書いててめちゃくちゃ思いました！（笑）でも爆豪くんならやりかねないと信じていたので（笑） (2017年11月12日 15時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
哀流 - 爆豪威圧で道案内とかやっぱ才能マンですねー。 (2017年11月12日 15時) (レス) id: f3d50ceb36 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 夏祈さん» 確認しました！ありがとうございます！！良ければお話しましょ！！！ (2017年11月11日 13時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむ | 作成日時：2017年9月6日 22時
