十二話、照れ隠し廊下 ページ12
教室まで戻るとき、あっ……と思い出して、ちゃこに聞く。
「授業中、ものすごく視線を感じるのだけど、理由、分かる？」
「あぁ、それ？分かるよ」
ちゃこは考える素振りを一切見せずに答える。
「うん、そうだよね、知らないよね……………って、わかるの！？」
「おおおお、Aちゃんのノリツッコミが炸裂したぁ！！っていうかA組女子は少なからずわかると思うよ〜」
「えぇ……なになに？この木なんの木、気になる木……！！！教えてよ、ちゃこ〜」
「内緒やでー！」
えーケチー！と駄々をこねてみたけどちゃこは結局教えてくれなかった。
「だって、容姿が良くて、個性が独特で、親しくなれば個性も強くなる……一石二鳥だなんて、誰がどう考えても
「え？なんか言った？？」
「うんん、なんでもないよ！！」
と言ってちゃこは早く行こうと私の手を掴んだ。
………。
教室に戻るとクラスメイトの男の子が数人寄って来る。
「あのさ、有栖さん！」
「有栖！」
「有栖ー、俺さ……」
え、え？なんで……？急に話しかけられているんだろ？？
まさか、私、知らないうちに何かしちゃった……！？
「えっと……あの……」
「有栖さん、ちょっといいかな。」
私が謝ろうとすると、後ろから腕を引っ張って廊下に連れられた。
………？待って、状況が理解できないよ
「あの……………」
「っ！ ごめん！ 急に触られて嫌だったよね！」
男の子は顔を真っ赤にして瞬時に手を離す。
「あ、いや、別に大丈夫です」
私は緊張しながら答える。
さっきから男の子の尻尾なるものが子犬のようにフリフリ振られているのに目が離せない。
「お、俺、尾白猿夫っていうんだ。よろしく。」
「よ、よろしくね！！！」
主に、尾白くんの尻尾なるものに対して！！！
どんな触り心地なのだろ……。
そんな私の思考をつゆ知らず、彼は花が咲いたように笑顔になる。
「今、廊下に連れ出したのはね、有栖さんが困っていたように見えたからなんだけど……迷惑だったかな？」
「うんん、そんな申し訳無さそうな感じにしないで……！私のためを思って連れ出してくれたんだよね。ありがとう、尾白くん」
廊下に男の子と二人っきりというシュチエーションに照れながらも素直にお礼を言う。
「っ……！！教室戻ろっか！」
尾白くんは照れ隠しに後ろを向いた
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冬音 - 相澤先生がお兄ちゃんだなんてびっくりしました(笑) (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 4b22177c0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 轟が友達になろうって言ったとき、「こいつ、まさかとは思うが個性強くしてもらうために話しかけた・・・・？」とか思ってしまった。ごめん。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 哀流さん» それ、書いててめちゃくちゃ思いました！（笑）でも爆豪くんならやりかねないと信じていたので（笑） (2017年11月12日 15時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
哀流 - 爆豪威圧で道案内とかやっぱ才能マンですねー。 (2017年11月12日 15時) (レス) id: f3d50ceb36 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 夏祈さん» 確認しました！ありがとうございます！！良ければお話しましょ！！！ (2017年11月11日 13時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむ | 作成日時：2017年9月6日 22時
