16日目 ページ16
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部屋の中は彼の匂いでいっぱいで、勝手にドキドキしてしまう。
私が緊張している事に気づいたのか、実弥さんは少し笑った。
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「...お誘いじゃねぇんだろ?そんなソワソワすんな」
「分かってます!!ちょっと緊張してるだけです!」
・
部屋の中には布団が1枚引かれていて、その傍に座布団があったのでそこに座った。
実弥さんは私がいる事に遠慮をせず、布団の中に入った。
「...寝ちゃうんですか」
「...なんだよ、寝て欲しくねぇのか」
「寝られたら、寂しいですよ...せっかく部屋に来たんだから、お喋りでもしましょうよ」
そう言うと、実弥さんは私の方に顔を向けた。
「じゃあ何か面白い話でもしろ」
「えぇ!?面白い話ですか!?」
急に話題を振られてうーんと頭をひねる。
...なんだろ、面白い話...。
考えてみたけれど、思いつかなかった。
「な、ないです...ごめんなさい...。」
「ハッ。ねぇのかよ」
なんてたわいも無い話を笑い合いながらしていた。
どれくらい時間が経ったか分からないが、私はだんだんと眠たくなっていた。
あくびがでて、目を擦り反射的に出た涙を拭う。
「...眠てぇのか?」
「...ちょっとだけ。」
「じゃあ、来い。」
「...え?」
実弥さんは体を横に動かし、人1人が入れるくらいのスペースを開け、敷布団をトントンと叩いた。
「来い。眠たいんだろ?」
そう言って実弥さんが笑うので、顔が熱くなっていった。
い、一緒に寝るってこと!?
「そ、それは...」
「なんだよ。嫌なのかァ?」
「い、嫌では無いですけど...えっと...」
戸惑っていると、「じゃあ早く来い」と言って布団を被って閉まった。
「え、えぇ...」
「...。」
困っている私のことは気にもせず、実弥さんは目を瞑ってしまった。
だ、大丈夫。そんなに緊張する方が変だよ。うん。
覚悟を決めて、ゴクリと唾を飲む。
そして掛け布団をゆっくりと上げた。
「し、失礼します...。」
そういって静かに布団の中に入った。
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XoxoBl00d(プロフ) - コメント失礼致します!初めまして!貴方様が描かれる実弥、本当かっこいいです!この物語が好き過ぎて毎日幸せでした!!欲を言えば結婚までの続編が読みたいです(;_;)これからもお身体にお気を付けて更新、気長に楽しみにしております!/// (2020年3月27日 0時) (レス) id: ea837440b3 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 時間一日(ときまいちじつ)さん» ありがとうございます!!(。_。*)お気遣いもありがたいです!!はい、待っていてください!!(〃▽〃) (2020年3月14日 0時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - コメント失礼します。とても読みやすく実弥さんすごくかっこいいです!お身体に気をつけて更新頑張ってください、気長に待ってます(*´ω`*) (2020年3月13日 22時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 月華さん» そう言っていただけて嬉しいです!はい!待っていてください(*^-^*) (2020年3月13日 13時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - Aosugiさん» ほんとですか!ありがとうございます!( ; _ ; ) (2020年3月13日 13時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲良 | 作成日時:2020年2月28日 18時