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エンキョリ（紫赤）２ ページ14

◎赤






赤「△△町5-11-202」






スマホの機能で彼の住所を聞いて、電車を乗り継ぐ






周りはまるで標準語しか聞こえない






そう、今俺が居るのは、新幹線で２時間かけてやって来た東京都内






テレビで観てたけど、本間に人、人、人…






今にも酔いそうや






車内での慣れない標準語で、うっかり降りる駅を間違えてしまいそうになる






…たかちゃんは、こんなところに一人で生活しているんや






そう思うと、何だかちょっと存在が遠く感じた






赤「…ここ？」






目の前には、写真で見覚えのあるアパート






階段を上り彼の部屋の前に立ち、どきどきしながらインターフォンを押した






紫「…ぁぃ、」






ドアが開き、ゆるゆると顔を覗かせた君は






セットされてないストレートの髪にスエット姿、マスクを少し下にズラしていて






赤「っ、たかちゃ…」






風邪で辛そうな君を見たら、もう何にも言えんくなって、堪らず抱き着いた






紫「ちょ、おま…あほっ！何しとん？！一人で来たん？！危ないやろっ」






俺の両肩をぐいっと掴んで、カスカス声で怒るたかちゃん






赤「…心配で、気になってもうて、」






紫「それはこっちのセリフや！こんなとこまで来てっ、げほっげほ…はぁ、来るって分かってたら迎え行ったんに…」






赤「たかちゃん風邪引いとるやんか、」






紫「…あんなぁ、俺は大毅のためやったら何だって出来るんやで？」






赤「そんなん、俺やって同じや…っ、」






急に俺の両肩を掴んでいた手に力が入ったと思えば、そのままたかちゃんの腕の中に収まった






紫「…ごめんな、寂しい想いさせてしもて



心配してくれたんよな、ありがとう



俺、正直、本間に、めっっっちゃ、会いたかってん」






赤「たかちゃん…」






二人顔を見合わせて、距離０になる寸前、再び引き寄せられてぎゅーっと抱き締められる






紫「あかん、げほっ…は、風邪伝染る、」






そう言って、マスクを元に戻そうとする君に






赤「…たかちゃんのやったら、伝染ってええよ」






紫「っ、…あほ、何処でそんなん覚えたん」






ちょっとだけ背伸びして、強引にキスをした






End
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某坂道グループの遠距離恋愛ソングにのせて書いてみました。

素敵な曲なので、是非おヒマな時にでも調べてみて下さい！

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