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ノックダウン（桃赤） ページ11

◎桃






朝、俺が登校して一番最初に目にするもの






クラスのモブ男にニコニコ天使ちゃんな笑みを振り撒く、愛しのアイツ






桃「ああああ、俺の大毅ぃぃ…」






青「はいはい、分かった」






教室に来て早々机に突っ伏して嘆く俺に、慣れた様子で受け流す流星






青「…そんなんしとる間に、とられてまうよ？」






そんな流星の一言にまたもダメージを喰らった俺は、机に突っ伏したまま深く溜め息をついた






桃「ンぐっ…」






急にずしっと背中に重みを感じれば






赤「朝からおねむなん？小瀧、」






頭上から聞こえる、少し鼻にかかった甘い声






俺はすぐさま上体を起こして






赤「わっ、ちょ…小瀧！」






俺のイスのすぐ後ろに立つアイツのからだを思いっきり抱き締めた






桃「…望、」






赤「へ？」






桃「望って、呼んでくれへんの？」






彼のからだをがっちりホールドしたまま、顔を覗き込むようにして問いかける






徐々に近くなる、二人の距離…






青「はいストーップ



しげ、こっちおいで」






そんな俺の額を手で押さえて動きを妨げる流星と、その隙に流星の後ろにさっと隠れる大毅






桃「はぁぁ？！なんでなんっ、おかしいやんけー！」






青「望は危ないねん、何しでかすか分からへん」






桃「けど！先にくっついてきたんは大毅やしっ、大毅は俺の…」






そう言って彼の方を見れば、流星の後ろからひょこっと顔半分だけ覗かせて






赤「…望やって、俺のやで、」






真っ赤な顔して呟けば、再び流星の後ろにサッと隠れた






…あぁ、ほんま可愛ええ






そんな彼に、今日も俺は一発でノックダウン






End

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