あまい香り 2

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やまとside


俺たちのお騒がせ別れる騒動から1ヶ月がたった。
Aさんの怪我は痛々しい傷跡を残して完治した。

しかしAさんは元の家に戻らない。
部屋を解約し、俺の手元にはからのキーケースが残る。
恐らくAさんの手元には実家の鍵と俺の部屋の鍵が着いたキーケースがあるだろう。


A今日はおうちに帰れるの?
やまと今日は帰れる!23時くらいに帰れるかなあって感じ


ここ最近は少し落ち着いていて家にも帰るようになってきた、
それでも、Aさんに会う余裕は無いまま1ヶ月も過ぎてしまったが最近はこうして家に帰って休んでるかのチェックが入るようになった。


Aさんは相変わらず、フリーで働いてても営業も上手くこなして稼ぎは右肩上がりだと喜んでいた。

俺も頑張ろうと心を引きしめて今日も仕事に向かう。




貴方side


今日は仕事が少しだと言うこともあり、夕方くらいに終わる予定だ。

それも打ち合わせが都内であるので、やまとの家に立ち寄りやすい。幸いやまとも家に帰ると言うのでサプライズで夕飯を作って待ってようと心を躍らせる。

実家から都内まで長めの運転をしながらそんなことを思っていると自然に口角が上がってしまう。

1ヶ月ぶりにやまとに会えるのだ。
嬉しいことこの上ない。

実はまだやまと合鍵を使ったことないからすごい驚きそうだと言うのも楽しみなひとつでもある。

楽しことばかりを考えてる私は、1か月前の別れ話が嘘みたいなんて思いながら小さな笑い声を漏らした。


夕飯に振る舞う料理の献立を考えながら打ち合わせ先に向かった。

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