あまい香り 2

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貴方side


ボーっとする頭で周りを見る。
状態を起き上がらせると、腕と腹部に痛みが走る。


「いたっ」


腕には包帯、お腹も服を捲って確認すると大きなガーゼを厳重に固定されていた。
少しずつ思い出す。
何故こうなったか。サングラスとマスクとパーカーの背丈の小さな女の子。

部屋の戸が開いて看護師さんが入ってくる。


看護師「あ、起きられましたか。傷をみますので医師を呼んできますね。」


そう言って出ていき、また医師と共に入ってくる。
傷は大丈夫との事で、外傷による発熱を抑える薬と抗生物質を飲んで居れば数日もすれば退院できるようだった。
最後に「警察の方が話を聞きたいそうです」と言って出ていき、入れ替わるように制服を着た警察が2人、入ってきた。

病室で事情聴取なのだろう。
ドラマのような展開に少しドキドキとしてしまう。能天気だろうと思うと思うが、みんなも体験すればわかるだろう。


警察「なぜこのようなことになったのか教えてください。」
「あの、現行犯で捕まえられたんですか？」
警察「えぇ。ナイフを取りだした時点でコンビニの店員が気が付いていて、ナイフをあなたにさして逃げ去るところを捕まえられました。一応、犯人の言質と貴方の言っていることが食い違ってないか確認をしたいのですが、、、」


警察の言葉にほっとして、玄関前にあったダンボールの事柄やSNSの事まで全て話した。
途中で、私が起きたと連絡をしたのか母と父が入って来たがなんら問題はなかった。

全てを話し終わると、警察は「ありがとうございました」と言って出ていき母と父は私を抱きしめてきた。


母「よかった！！」
父「ほんとに生きててよかった」
「しななくてよかった！」


そう言って笑うと、何でそんなに能天気なんだ！と泣きながら笑っていた。
自分でも思う。


「あっやまとに連絡しなきゃ」
父「心配してたから連絡してあげなさい」
母「私も謝りたいしそうしなさい」


スマホを持ってLINEを打ち込むと、すぐに返信が帰ってきた。


Aおはよ

やまと起きたの?!

A起きました!心配かけてごめんね

やまと今からいって平気?

A多分大丈夫だよ


「今からやまと来るって！」


そう言うと、やまとが来る前に帰っとくねと気を使ってくれる2人。
最近やまとは私に会う時間多いけど仕事は大丈夫なのかとこちらが心配になってしまう。

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