あまい香り (ページ2)

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貴方side

『今日は違う車で行くからナンバー見てね〜〇〇-〇〇だよ』

おおちゃんからのメッセージを確認し、当たりをキョロキョロと見渡せば同じナンバーのベンツ。
それも黒塗りの。

少し様子を伺えば、後部座席からおおちゃんが降りてくる。

テオ「A〜」

「えっなんで後ろから、、、」

そう言いながらもおおちゃんのエスコートを受けて車に近寄っていく。
車のドアが開けばそこには華やかな男の子達5人が乗っていて
さらに目を丸くする。

車に乗りこみ、出口から1番近いシート座ってから一人一人の顔を確認し挨拶を済ませる。

やまと「俺達のこと、、知ってますかね？」

前髪をセンターに分けた子が聞いてくる。

「ごめんなさい。存じ上げてないです、、」

申し訳なさそうに答えると「いいんです！いいんです！」なんて明るく返してくれる。
きっといい子なんだろうなと察するのにそんなに時間はかからなかった。

テオ「Aにどーーしても会わせたくて！逆も然りなんだけどさ！！！Aは、俺の友達でデザイナーの仕事してて副業もしててちょーーーーーーー稼いでる！」

「ちょ、、、ばかなの？」

冷静に突っ込めばいつもの様に大きな口を開けて笑うおおちゃん。
先程のセンターわけの子が「なんの副業を、、、」なんて聞いてくる始末。

「トレーダーもちょいちょいやってるってだけで、おおちゃんが大袈裟に言っただけですよ、、」

やまと「すごいっすね！！！！」

キラキラとした瞳をしてこちらを見てくるが、日本の情勢、世界の情勢を見ていれば誰でも出来るはずである。
「そうですかね？」なんて当たり障りのない言葉を返すと、おおちゃんが男の子側の説明を始めてくる。

テオ「この子達は、コムドットって言って今1番勢いのあるYouTuber！ちょーーーーいい子だよ！多分お互い刺激になんのよ！！！その隣に座ってるのがリーダーのやまと、運転してるのがひゅうが、後ろは右からゆうた、ゆうま、あむぎり！」

「あ！お顔を出されて活動している方、、！！すいません。エンタメ系にはどうも疎くて…」

そう言うと運転手のひゅうがくんが『俺達なんてまだまだひよっこですから！！』と、大きな口を開けて笑いながら返してくる。

おおちゃんと仲良くしてると意図せずYouTuberの知り合いが増えていく。
それに関しては全然構わない、寧ろ人脈が広がるのは有難いことだ。
ただ1つ言うのであれば、皆さんのことを知らない事に申し訳が立たない。