あまい香り 3 (ページ4)

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貴方side

お風呂をあがり、髪を乾かしスキンケアを終えて部屋に戻ると相も変わらずPCと向き合うやまと。

隣にちょこんと座ると、こちらをちらりと見てからまたPCに目を移す。

なんだかなぁ。

好きでもない人とハグした彼女に、その塩対応はどうしてなの？
沢山ハグするって言ったのに、キッチンにいた1度しかハグしてくれてない。

やまとの服の袖引っ張るとこちらには目もくれず「あ、ごめんちょっと待って」と言って作業を続ける。

もういいやと思い、キッチンに行き2人分のルイボスティーを入れてテーブルに置く。

やまとにも差し出すと、こちらを見て「ありがとう」と言ってくる。

その隙に顔を両手でつかみ、キスをする。

やまと「どうしたの？」
「沢山ハグするって言ったのにしてくれないの？」
やまと「それを待ってたの？」

やまとからの尋問のような口調に恥ずかしくなり目を逸らして「うん」と小さく返事をすると、やまとは急に立ち上がりハグをしながら壁の方へと私を追いやっていく。

背中にトンと壁が当たると両腕を頭の上で片手で抑えられてしまう。
やまとの片足は私の足の間にあった。

急な状況の変化に頭にはクエスチョンマークが浮かび上がる。
が、それもつかの間。

いつもするやさしいキスとは少し違う強引なキスに思わず小さく声が漏れる。

暖かいものがジワジワと口の中を掻き乱してくる。
それに気を取られていれば、脇腹から服の中を這ってくる手。

思わず顔を逸らして肩で息をしていると、服から手を出して顎を持ち上げられ逃げられないようにされる。

限界を迎えて腰を抜かし、その場に座り込むとやまとも目線を合わせてしゃがんでくる。

やまと「かわいい。」
「ﾊｧﾊｧ、、、」
やまと「ハグされるの待ってたのかわいすぎて嫉妬とかどうでもいい。今すぐベットいく。」

腰を抜かしたままの私を抱き抱えてやまとは寝室へと足を運んだ。

未だかつて無い程愛されていたと感じる夜になった。