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Aside
楽しい飲み会も、そろそろ終わりにしないと…なんて帰り支度をしていると、てつやさんが話しかけてくる。
て「Aちゃん…さ、連絡先教えてくれん?」
好きな人の友達と仲良くなる作戦は無事成功したのか。
飲み会では終始おちゃらけたてつやさんが真剣に聞いてきているのをみて、NOなんて返事をする訳がない。
『もちろんです!』
そう答えればいそいそとスマホを用意して「QRみせるね!」なんて言っている。
て「もしよかったらなんだけどさ、2人で遊ぶ…なんて事はできない?」
私は、りょうくんのことも相談できるかもしれない!って期待して「いつでもいいですよ」と返事をする。
てつやさんは想像以上にテンションが上がっていて、ちらりとりょうくんの方を見れば、ポーカーフェイスの笑顔が少し揺れていた。
『りょうくん、それじゃ、お邪魔しました。』
そう言って1人で玄関を出ようとすれば、今日は泊まるという話をしていたてつやさんと虫さんが顔を出す。
「またね〜」なんて、満面の笑みで手を振ってくれる。なんだか、犬みたい。そう思ってはフフっと笑ってしまう。
り「家近いし、危ないから送るよ。徒歩だけど(笑)」
先程の揺れた笑顔とは裏腹に、いつもの優しい笑顔でそう声をかけてくれる。
『じゃあ、お願いします。』
そう言って、2人で外を出る。
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時