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りょうside
久々にいくバーに入れば俺の話題だったよなんていうマスター。
そして、マスターと俺の話題を話してたであろう女性がこちらを振り向く。
その女性は可愛らしい顔立ちに栗色の髪の毛を靡かせていた。
上品な服から伸びる長い手足。
雪のように白く美しい肌にさくらんぼを思わせる小さな唇。
振り返る仕草やその美しさに思わずため息が出そうになった。
芸能人じゃなくてもこんな綺麗な人…いるんだ。
目があって思わず笑ってしまったけど俺の顔は赤くはなかっただろうか。
仲良くなりたい。その一心から隣の席に座った。
り「なんの話してたんですか?」
そう聞いてみれば、マスターが小声で「この子めっちゃ人見知りだから。」なんて教えてくれた。
マスター「時々みかけるアストンマーティンがかっこいいって話をしてたんだよ。」
そう言ってから、マスターがこの子の名前を教えてくれた。
Aちゃん…Aちゃんか…
多少酔っていてももう絶対忘れんだろうなあ…
そしてまさかの収穫。
車がすきだったなんて。
まあ、俺の車をみて名前がわかるくらいには好きなんだろうな。
り「なんの車乗ってるの?」
『レクサスのLSに…』
り「ちゃんと高級車(笑)」
普通の女の子かと思ってたから予想外の高級車に少し笑う。
り「俺の車、どこでみたの?」
『東岡崎で見ました。』
いつだろう?なんて頭を悩ませていると、
Aちゃんがこちらに向き直し話始める。
『岡崎であんな素敵な車を見られると思わなかったです。あんな大きなアルミの板をあんなに綺麗な曲線に加工してボンネット横から開けちゃおう!なんて誰が考えるんですか!!そして、何より加速。4秒程度で100キロ出るなんて…もうどこで使うか…でも、ランボとかよりはポルシェみたいに公道で乗りやすいって聞いて買い替えか買い足しか…とにかくアストンマーティン…欲しいですね…』
り「ちょっと待ってちょっと待って。欲しい?!欲しいって言った?今!」
あまりに真面目に「欲しい」なんて言うものだから俺も食いついてしまう。
あれはカスタム合わせて3000万くらいしたやつ。
普通の仕事ならローンでも買えないくらいの値段だろう。
この子は一体何者なんだ…
『はい。普通にほしいな。と。』
マスター「ほら、りょうくん驚いちゃってるから。」
『私が高級車を買おうとしてるところがですか?』
ムッとして聞いてくる。
そんな表情すら可愛いと思ってしまう。
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時