赤と黄。 (ページ16)

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気付かないふり。ページ16

デビューしてからグループ7人で居ることが増え、他のメンバーとの絡みも自然と多くなっていった。

その中でも特に淳太君としげの距離は他のメンバーよりも縮まった

ファンもメンバーも付き合ってるやんって思われるほど仲が良い

「ほぉれ淳太ぁ！」

「っ？！っはぁ？！」

「あひゃひゃひゃひゃ！！なにそれ？なにそれ？どっから声出したん？あはははは！！」

「やっぱりお前か！ちょ、お前ほんまシバく」

「あぁー！！淳太が怒ったぁー！あひゃひゃひゃ！！」

ストレスで禿げるんちゃうかってぐらいのウザ絡みとイタズラ

もう当たり前すぎてみんななんも言わへん

いつもの光景やし、これが当たり前。
近すぎとか今更思わへん、まぁメンバーやし。

そう、安心しきっていた

新曲の振り付け練習の時、曲が激しい感じの曲調で振りもそれ相応のめちゃくちゃ動くダンスやった

覚えるのにもやるのにもいっぱいいっぱいで、メンバー全員も休憩に入るとバタバタと座り込んだり寝転んだりで相当やった

それでもふざける余裕はあって、「これ痩せるわ」「痩せるなぁ」なんて言うてた

淳太君が立ち上がって飲み物を買いに行くと、淳太君の後をしげも付いてった

俺も息を整えて飲み物買ってくるわだけ言って自販機に向かった

なんとなく、今日はどうしてもあの二人が気になってしまった

見慣れた赤いボックスが見え、その横のベンチにしげと淳太君が二人で楽しく喋っている

二人は俺に気づいていないらしく声をかけようとしたとき、

しげが淳太君にキスをした