熱。 ページ2
曲が終わって楽屋に戻ってる途中、B.A.D.の楽屋から淳太君と照史君の声が聞こえてきた
「え"ぇからっ！！」
「ちょ、淳太君！！」
乱暴に戸を開けて頭を抱えながら出てきた淳太君は俺を見た途端気まづそうにして反対方向に駆け足で去った
俺は目の前の光景が信じられず、ただ固まることしか出来なかった
あんなに仲がいいB.A.D.が…照史くんならまだしも淳太君があんなんになるなんて…
すかさず照史くんが出てきて俺と目が合った
照史くんの心配そうな目に俺も我にかえってどうしたのかと聞くと
「淳太君な、多分熱あるねん、」
目を開いた
あの淳太くんが？いつも体調管理はしっかりしてる淳太君が？
「信じられんよな…俺もさっき分かって…」
「それで、淳太君なんて言ってはるんですか？」
まさかとは思うけど…
「出る言うてんねん…出る曲のダンスもまぁまぁ激しめやからさ、あかん言うたら…」
さっき見たことになったってわけやな…
「俺、探して来ます」
「え、…あ、おい！しげっ！！」
何で何も言わんねんっ…！！
「淳太君っ！」
見つけたっ…！
淳太君はそこまで遠くには行ってなく、すぐ見つけられた
でも…
「淳太君っ、大丈夫ですか？！ あっつ…」
見つけた淳太君は手すりを掴んでしゃがんでた
息が荒いしおデコを触るとごっつ熱い、
「し…っ…げ…はっ…」
「喋らなくていいっすから、その状態だと歩けないでしょ。乗ってください」
「ご、め…」
軽い…
もっと重いと思って構えてたのが、背中に乗った重みはポスッ…とその程度
治ったら腹いっぱいになるまで食わせる
そう心に誓い、なるべく揺らさずに医務室へ向かった
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作者名：ありやまGirl | 作成日時：2020年5月20日 8時
