赤と黄。 (ページ1)

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檻の中。ページ1

「はい、分かりました。……ふふっ、俺も楽しみにしてますよ。では、…はい」

「プロデューサー？」

「んー、明日来いって」

「へぇー…」

お盛んね…

もうずるずるとこの関係を続けてる

お互いがお互いを満たしたら終わり、そんな粗末な関係

いつからだっけな…もうだいぶ前か、意外とそんなに経ってないか、それすらどうでもいいくらいの関係性

今日は俺が淳太を呼んだ。

理由なんて簡単。ただしたくなったから。それだけ

同じグループのメンバーなのに、なんでやろ

絶対に他には言えない秘密。

うちの最年長は快楽がお好みのようで合理条件が合えば簡単にしてくれる

そこに縋った俺はどうかしてると思う

「なぁ、もっかいしいひん？」

「えぇー、さっき終わったばっかやんか」

「ええやんー、なあ？」

さっきの電話なんかいつもの事なのに今日の俺はおかしい

淳太が他のおっさんとすることに腹が立つ

淳太が俺の肩に両腕を掛けて膝の上に乗りデコ同士をコツンと合わせる

「まぁ、ええよ。シゲとするん好きやし」

その台詞、やってる奴ら全員に言ってるんやろ？

「俺の中ではシゲが一番やよ」

嘘つけ、一番なんて本当はない

淳太からしたらさっきのプロデューサーやって、俺やって皆同じにしか見えてへん

可憐な身体に中性的な顔、ほっそい腰に折れそうな腕、女みたいな声に溢れ出る色気。

全てが女みたいやのにそこらの女より全然唆る

もしあんたが女やったら無理矢理にでもして孕ませて既成事実作って、俺だけのもんに出来たんかな…

「シゲはほんま男前な顔しとるな」

ふふっ、と妖艶な笑みを浮かべた

「そりゃどーも」

その目は確かに俺を映してるのに、何も見てない

多分、淳太の目にも心にも俺が映ることは一生ないし

俺が淳太以外を目に映すことも心に映すこともないし、できない

だから言わないし言えない

それを全てわかった上でやっとんのやから、ほんまブレイン名乗るだけあるわ

罪な男やで、あんた

「しげ」

「いやや、大毅がええ」

「えーよ、…大毅」

もう俺は、淳太という檻から出られない

「…淳太……」

俺は後頭部を掴んで腰を支え、淳太と接吻を交わした