きらいの反対？（青） (ページ13)

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約束ページ13

「Aはさあ、元カレとよく海に行ってたん？」

『うん。時々。こんな良い所じゃないけどね。安田君は彼女とよくここ来るの？』

「昔来た事あるけど、別れてからは1人でふらーっときて1日中ぼーっとしてるわ。

ここ好きやねん。」と打ち寄せる波を見ながら答えた。

『淋しくならない？1人で来て。』

「海に来ると元気になれるし、純粋にここが好きやねん。今日は1人じゃないしな。」

って笑った。

波の音だけで海と空の青い世界。

白い雲が浮かんでいて、いつまでもここに居られそう。

どこか会社で見る安田君とは違う気がする。

「ここ気に入ってくれた？」

『凄く気に入った。』

「なあ。時々一緒にここに来うへん？」

『いいよ。』

「ホンマに？」

『ここの海落ち着くし、1日中いても飽きないもん。』

「良かった。Aが海好きで。」

こうして私たちは時々二人で海に行くようになった。

ただ海に行って1日中のんびりと海を見て過ごす。

それは今までなかったゆったりとした時間だった。

安田君と過ごす時間は居心地が良かった。

話をしていても、二人で無言でいてもへんな気を使わなくて自分らしくいられた。

ふと気付く。元カレにずっと気を使っていたことを。

自分に自信がない私は彼に合わせ過ぎていたのかもしれない。

それとも安田君は友達だから気を使わないのかな？